沖ノ鳥島のデータ集めた中国 次は資源採掘か
海洋覇権を目指す中国の圧力は強まりこそすれ、弱まることは絶対にない。この点についていささかも幻想を抱くべきではない。その中国の標的の一つになっているのが西太平洋の沖ノ鳥島だ。
東京から南へ約1700キロメートルの西太平洋上にあり、米国オアフ島のホノルルとほぼ同じ緯度にある日本最南端の沖ノ鳥島の周辺には天然ガスを含むメタンハイドレードや希少なレアアースなどを含む高品位のコバルトリッチクラストが大量に存在していることが期待されている。
政府は沖ノ鳥島を基点に排他的経済水域(EEZ)を設定している。EEZは、沿岸国が石油や天然ガスといった天然資源の探査や開発、漁業など経済活動に対して主権的権利を持つ水域で、沖ノ鳥島を基点としたEEZは約40万平方キロメートルに及ぶ。この広さをすぐに実感できないかもしれないが、わが国の国土面積が約38万平方キロメートルだということを考えると沖ノ鳥島の重要性が理解できるだろう。ところが、中国は2004年から沖ノ鳥島をEEZが設定できない「岩」だと主張し始めた。
それどころか、中国は沖ノ鳥島周辺のEEZ内で調査活動を続ける一方、2009年には中国艦艇が沖ノ鳥島の北東海域に出現して訓練を実施。中国艦艇は2010年3月、そして同年4月にも沖ノ鳥島の西方海域に現れ、軍事訓練、対艦演習を実施した。
沖ノ鳥島は、中国が米海軍の接近を阻止するために設定している第1列島線と第2列島線の間にあり、沖縄県那覇市からは約1100キロメートル、米領グアム島からは約1200キロメートルとほぼ中間に位置し、西太平洋の戦略的な地点にある。中国の調査活動は単なる海洋資源の探査ではなくて潜水艦の航行に必要な潮流や水温分析のデータ収集が目的だ。
中国はすでに十分なデータを集めたはずだ。沿岸諸国の抗議や非難を無視しての海洋調査の続行とそれに続く資源探査の強行、そして資源探査や施設保護を名目とした海軍艦艇の出動…。東シナ海のガス田開発の例を挙げるまでもない。中国が沖ノ鳥島の周辺海域で資源探査に乗り出しても何の不思議はない。
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