楽天とヤフー、中国市場に食い込めず ネット通販相次ぎ撤退
2012.4.25 08:25 [情報通信]楽天とヤフーが、中国でのネット通販事業から相次いで撤退する。楽天は、中国ネット検索大手「百度(バイドゥ)」との合弁で開設した仮想商店街を 5月末に閉鎖。ヤフーは中国ネット通販最大手「淘宝網(タオバオ)」と共同で提供しているサービスを5月17日に終了する。激しい顧客獲得競争に加え、日 本との商習慣の違いも障害となり、巨大市場に食い込むことができなかった。
サイト乱立
楽天が打ち切りを決めたのは、仮想商店街「楽酷天(らくてん)」。年間の取引額が1兆円を突破した日本の「楽天市場」と同様に、出店者を募り手数料収入を 得る仕組み。平成22年10月に大々的にスタートさせた。しかし、ネット通販サイトの乱立で競争が激化し、利用者をうまく囲い込めなかった。楽天は同事業 に累計で約8億6千万円を投資した。
担当者は「今の段階では、収益面での抜本的な改善は見込めないと判断した」と、撤退理由を説明している。旅行予約サイトのトラベル事業は継続するという。
商習慣に差
ヤフーも22年6月に開設した、日本の利用者が中国の商品を買える「ヤフー!チャイナモール」と、中国の消費者が日本の商品を買える「タオジャパン」の サービスを打ち切る。中国のネット通販サイトで一般的なチャットで利用者と出店者が値段交渉するという商習慣に対応していないほか、自動翻訳の精度が低い ことなどから、利用者が伸び悩んだという。
ただ、急成長を続ける中国のネット通販市場の魅力は大きく、両社とも「事業環境が整った段階で再進出したい」(楽天)、「タオバオとの関係は続いており、機会があれば再進出したい」(ヤフー)と、リベンジを狙っている。