更地で残る金正恩の母の家 ホルモン焼き発祥の猪飼野
2012.5.4 18:00 (1/3ページ)[westライフ]
映画化もされた梁石日氏の小説「血と骨」の舞台となった大阪市生野区の一角(松田さん提供)
『血と骨』の 生き様重ね 見る人の あまたの影を 指折りて見る
(平成17年作)
高校卒業いらい半世紀にわたって、コリアタウン(御幸森商店街の一帯)として注目を集める大阪市生野(いくの)区に住み続けている。
かつて「猪飼野(いかいの)」といったこの地域には大正から昭和にかけて、仕事を求めて韓国・済州島(道)から多くの人たちが移り住んだ。今は消滅してし まった地名だが、かつては「ニッポンコク イカイノ」と書けば、朝鮮半島から郵便が届いたといわれる在日韓国朝鮮人の拠点だ。
司馬遼太郎の生家も在日ブティック店に
コリアタウンは「朝鮮市場」とも呼ばれる。商店街は昭和初期に自然発生的に生まれ、東西約150メートルの区間に130店舗以上が軒を連ねる。京阪神はもちろん全国に向けてキムチや餅、民族衣装などあらゆる韓国物資の供給基地になっている。
昭和33(1958)年、初めて見た生野は、作家の梁石日(ヤン・ソギル)氏の作品で、映画化もされた「血と骨」に描かれた風景そのままだった。舞台になったあたりは今も、昔の面影を残し、酒店やクリーニング店などもそのまま。臨場感のみなぎるスポットだ。