社説:オバマ再選と世界…米中関
係 アジアの安定を図れ
毎日新聞 2012年11月11日 02時30分
今回の米大統領選挙で「中国」は中東とならぶ外交の論点だった。共和党のロムニー候補は、中国を「ずる」によって人民元レートを安くしている為替操作国に認定せよと主張した。負けずに、オバマ大統領も世界貿易機関(WTO)に中国を提訴した件数は共和党政権より多いと強硬姿勢を強調した。
中国は日本と並ぶ米国債の巨額保有国であり、米国とはもたれあいの関係にある。だが両陣営とも激しい中国批判を競いあった。
米国はひしひしと「中国の脅威」を感じ始めている。8年後の2020年、中国の国内総生産(GDP)が米国にならぶといわれる。米国は「唯一の超大国」という戦後世界秩序の頂点の座を失う。
かつての日米経済摩擦と似ているが、ずっと深刻だ。中国は経済成長の果実を、軍需と関係の深い大型国有企業に集中し突出した軍事力を持つに至ったからである。
海空軍力の近代化は2030年に完成するとされるが、すでに艦隊の作戦行動範囲は東シナ海、南シナ海から西太平洋へと拡大した。米軍のプレゼンスと一部で重なり始めた。中国の軍事的台頭が、尖閣諸島や南沙諸島など、アジア太平洋における中国近隣国との「島争い」や海洋資源争いを激しくさせている。
オバマ大統領は昨年、「アジア回帰」を表明した。経済的意味もさることながら、海軍力の6割を太平洋に展開するなど軍事力の再配置である。ミサイル防衛網の設置に伴う日本、韓国、フィリピンなどとの同盟関係強化のような政治課題もある。
新興国が台頭して超大国の地位を脅かす時、武力衝突の危機が高まることは歴史上、珍しくない。しかも中国は10年に1度の政権交代期にある。次の共産党総書記となる習近平(しゅうきんぺい)氏は地方政界の経歴が長く、外交姿勢は未知数だ。
米中関係の土台が不安定になっているだけに、オバマ大統領の再選を中国は歓迎している。中国で国家主席や首相が交代するのは来年の春になる。胡錦濤(こきんとう)国家主席は祝電のなかで「米中戦略・経済対話」など、従来のハイレベル対話継続を希望した。
米中両国がアジア太平洋地域で安定した関係を築くためにはもちろん2国間対話だけでは不十分だ。目前の東アジア首脳会議(サミット)をはじめアジア各国との対話の場がこれからますます重要になる。
アジア諸国と中国との対話の場では、日本は重要な役割を演じてきた。尖閣諸島の国有化問題をめぐって日中対話が中断している。大局的に考えて再開を急ぐべきだ。
http://mainichi.jp/opinion/news/20121111k0000m070100000c.html
NHKの
隣の国だから
仲良くしなければいかん
というのと同じです。