フェ(膾、鱠)は、韓国料理のうち、生で食べる魚介料理や肉料理のこと。
センソンフェ(生鮮膾、생선회)は生の魚介類(主に白身魚)を薄い切り身にしたもので、日本の刺身が日本統治時代に伝わったもの。
多くの店では日本語の「サシミ」(사시미)で通用する(「センソンフェ」は国語浄化運動による「サシミ」の言い換え語)。
朝鮮でフェを食べ始めたのは、中国からの影響で三国時代の頃からと考えられている。
当時、中国では生肉を細かく切り刻んだ膾(なます)をよく食べており、これが朝鮮にも入ってきた。
しかし高麗時代には仏教の国教化によって獣の肉を食べる風習はすたれていった。
牧畜を行うモンゴル帝国の侵入、および高麗王朝と仏教の衰退によりフェの消費は復活した。
儒教が重んじられるようになった李氏朝鮮時代には、孔子も膾を好んで食べたということから祭礼のために肉は必須のものとなり、肉膾(生の牛肉)や魚鱠(生の魚)などさまざまなフェが食べられるようになった。
一方で中国では疫病などをきっかけに膾は急速に衰えた。
北宋の詩人梅尭臣の詩には、友を招くのに膾を用意する様が描かれているが、このころを最後に中国における膾の消費は見られなくなった。
現代の韓国では、フェとは主に魚介類の刺身を指すが、牛肉のフェ(ユッケ)も多くの専門店のある人気のメニューである。
魚介類のフェと飯を丼に盛るとフェドッパプ(회덮밥)という海鮮丼になり、ビビンバのようによく混ぜて食べる。
冷麺の上に盛りつけるとフェネンミョンとなる