【中央時評】韓米、韓中関係の不便な真実
中央日報
先月31日、北京で会った李肇星中国人民外交学会名誉会長は
「韓国と中国を行き来する飛行機は週あたり843便だが、これはギネスブック記録に相当するだろう」と話した。
駐米大使や外交部長を歴任した老練な外交官らしく、両国関係を気持ち良く表現した修辞であった。
朴槿恵(パク・クネ)大統領の6月韓中首脳会談以後、両国は軍事分野まで戦略的な協力関係を構築した。
韓国の合同参謀議長と中国軍総参謀長の間にはホットラインを開設することにした。
太平洋の向い側、米国からも薫風が吹いた。
朴槿恵大統領の5月訪米を契機に60年を迎えた韓米同盟は、
包括的戦略同盟から質的に協力を広げたグローバルパートナーシップに発展した。
韓米関係と韓中関係がうまく行っているようだが、一つひとつ中を開けてみると事情は違う。
であれば、ささいな国益の不一致が力の弱い国の致命的な被害につながりかねないという事実をいつも念頭に置かなければならない。
これは歴史が見せている。中国は血盟である北朝鮮を無視して1992年8月24日に韓国と修交した。
北朝鮮・米修交と速度を合わせてほしいという金日成主席の必死な要請は拒否された。
92年7月15日に妙香山(ミョヒャンサン)の別荘で銭其シン外交部長一行を迎えた金日成(キム・イルソン)は、
韓中修交方針を知らされて「私たちは自主路線を歩む」と言った。
信じるべきものは核しかないと判断して翌年3月に核拡散禁止条約(NPT)を脱退した。
韓国と中国を執拗に困らせている北核危機の出発点は韓中修交だったのだ。
韓国の合同参謀議長が、血盟である中国の軍専用機で青島(チンタオ)の北海艦隊を訪問するのを見守った北朝鮮首脳部の心情はどうだったろうか。
北京で会った中国の外交官は「中朝友好条約はあるが(北朝鮮のために)参戦しないし、人民も支持しないだろう」と言い切った。
命を賭けて一緒に戦った血盟も他人になるようなところにとって、
一時は銃口を向けた敵であった韓国に鞍替えするのは手の平を返すよりも容易ではないだろうか。
韓国と気持ちを合わせる中国の胸の内は明らかだ。
米国の同盟パートナーを引き込んでアジア重視(Pivot to Asia)という米国の大衆封鎖戦略に亀裂を起こすということだ。
もちろん韓国が中国の3大貿易国の中の一つだという点も重要な理由であろう。
2つの強大国が、韓国を同盟や協力関係だと考えるならば、北朝鮮の非核化のために奔走しなければならない。
ところが言葉では城を築くが、実際には知らんぷりだ。
米国は北朝鮮に食糧と石油を与える中国が決定的な刀の柄を握っていると言う。いわゆる中国の役割論だ。
ところが中国の外交官たちは一様に「米国が鍵を握っているのに、彼らは行動を起こす意思がない」と話す。
北朝鮮が東北アジアのトラブルメーカーの役割をする状況を米国が楽しんでいるというのが中国の認識だ。
韓日米が中国を包囲・牽制する三角同盟の構築に有利なためというものだ。
ある外交官は「北が核をあきらめるとしても、果たして米国が受け入れるだろうか」と反問した。
核を頭に載せて生きなければならない韓国がどうなろうが知ったことではない。
2人の巨人はただのんきにピンポンゲームをやっている。
この政権になってアップグレードされたという韓米同盟と韓中関係の不便な真実だ。
それなら私たちも2つの強大国の処分だけを待っていてはいけない。
派手なリップサービスと拍手喝采に酔いしれるには、安保状況があまりに重症だからだ。
米国に対しては北の侵略を防ぐことが韓米同盟の核心価値であるだけに、南北間の和解努力を支持してくれと要求しなければならない。
現在の韓米同盟構造が中国を牽制して北朝鮮を孤立させるのに集中されているならば、
脱冷戦時代に見合う柔軟な構造に変えようと提案しなければならない。
であれば、私たちから開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光を生かそうとする積極性を見せなければならない。
中国に対しても米国に押し付けることをやめて積極的な役割をしろと要求しなければならないだろう。
言ったことをしっかり行うには力がなければならない。経済力・外交力はもちろん自信を土台にした堂々とした姿勢も力だ。
無力な国はほんの少し弱点を見せても強い国々の間の駆け引きの犠牲になるというのが歴史の教訓だ。
フィリピンを占める代わりに日本の朝鮮占領を認めた1905年桂-タフト条約、
韓国戦争の南への侵略の口実になった1950年のアチソン・ライン設定は、米国が韓国を見捨てた事例だ。
朴槿恵大統領が習近平国家主席の歓待を受けて泊まった釣魚台18号閣は、
金日成主席が91年に中国最高指導者鄧小平の招待を受けて泊まった所だ。
わずか1年後に中国は金日成の後頭部を殴って韓国と修交した。
それが国際社会の冷酷な現実だ。
気がつけば、韓国も北朝鮮のように淡い過去の愛の影を探すわびしい身分にならないという保障はどこにもない。
イ・ハキョン論説室長
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