北極海航路の日露安保協力
日露共同で北極海捜索・救難 中国を牽制、領土交渉の軟化促す 2013.4.25 12:48 MSN産経安倍晋三首相が28日からのロシア訪問時のプーチン大統領との首脳会談で、北極海での海上自衛隊とロシア海軍による共同捜索・救難活動の実施など海洋安全 保障分野での協力で合意することが24日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。地球温暖化による海氷減少により北極海航路の開発が進む中、ロシア は中国の北極海進出に神経をとがらせており、日露間の協力を強化することで中国を牽制(けんせい)する狙いがある。日本側には、北方領土交渉でのロシア側 の軟化を促す思惑もある。
日露関係筋によると、北極海での海洋安保協力にはロシア側が強い関心を示している。日露首脳会談では捜索・救難活動を中心に協力を深めることで合意する見通しだ。
日露両国はその後も、北極海での協力分野を広げていき、将来は北極海だけでなく、北極海航路への入り口として戦略的な重要性が高まっているオホーツク海での警戒監視活動での協力にも発展させる。
ロシアは、既存航路に比べて欧州と東アジアの距離を大幅に短縮でき、海賊問題もない北極海航路の開発や、北極海での天然ガスや石油などの資源開発を重視し ている。日本も、宗谷海峡や津軽海峡が北極海航路への経路となることからロシアと安全保障上の懸念を共有する立場にある。
これに対し中国は、昨年7~9月、砕氷船「雪龍」で北極海を往復する航海を実施。さらに、アイスランドやスウェーデンとの外交関係を強化するなど北極海進出の動きを強めている。
防衛省のシンクタンク、防衛研究所が3月に公表した「東アジア戦略概観」は「ロシアが安全保障面で中国の動きを警戒する新たな要因」になったと指摘したほか、ロシアが北方領土の軍備増強をさらに進める可能性に触れた。
外務省も中国の北極海への進出を「日本にとっても戦略的に重要な課題」(幹部)ととらえており、3月には西林万寿夫文化交流担当大使に「北極担当」を兼務させるなど北極海をめぐる問題への取り組みを強めている。
北極海航路による輸送上の利得 11.12.2012, 17:02 The Voice of Russia
北極海航路が国際物流の地図に深く食い込みつつある。中間報告によれば、2012年、北極海航路を通る輸送は30%増加、400万トンに達した。
近日、北極海を通る世界初のLNG(液化天然ガス)輸送が行われた。ノルウェーのハンマーフェスト港を出発したガス・タンカーOb Riverは13500立方メートルのLNGを日本の戸畑港に搬んだ。北極海から太平洋へ、シベリア北岸沿いに輸送するのに、25日がかかった。北極海通 行の際、ノルウェーのタンカーはロシアの原子力砕氷船3隻に伴われた。
輸送は事故なしに、また遅滞なしに完遂された。インターナショナルな乗員のほかに、ロシアのとある学術センターの作業グループが搭乗した。このグループは氷の中を進んでいく船の能力を調査した。
貨物を載せた就航に先立ち、タンカーOb Riverは空(から)船として欧州と日本の間を航海した。こうして、1つの目的地を目指す2つの航海によって、LNGの国際輸送路としての北極海航路が 技術的・商業的観点から極めて「得」であることが証明された。専門家らはこのように見なしている。
公平を期すために、指摘しておくが、北極海航路をとる大容量の輸送船の最初の航海は、既に2年前行われている。当時ロシアのタンカー「バルチック」はロシ アから中国へ11万4000トンの濃縮ガスを輸送した。さらに、北極海航路はソビエト時代にも広く利用されていた。しかしそれは、主として、国内輸送で あった。「ガスプロム」幹部のアレクサンドル・メドヴェージェフ氏はその点について以下のように語っている。
―北極海航路をとる最も容量の多い貨物輸送は1987年に行われた。700万トンという容量であった。近年、この航路を通る輸送は、平均200万トンとい う規模である。輸送は継続され、ロシアは絶えずこの航路を利用して貨物の供給を行っていた。しかし、それは国内利用に限った話である。翻って現在、北極海 航路は国際輸送路として大きな意味を持ってきている。
スエズ運河を通る航路と比較した場合、北極海航路は燃料1000トン、費用60万ドル分、安上がりである。しかしとりわけ重要なのは、時間である。かつて 6、7週間かかっていたところ、今や3、4週間。さらに、この航路には海賊の脅威がない。南海に対する大きな利点である。
ロシアの造船会社は、北極海航路による輸送への関心はこれからますます高まっていく、と見ている。確かに、このことを考える際、自然環境への悪影響という ことを見落としてはならない。ロシア科学アカデミー客員研究員で石油・ガス問題研究所職員のワシーリイ・ボゴヤヴレンスキイ氏はこの点に関して以下のよう に語っている。
―むろん、我々は北極海航路に鼻高々である。北極海航路沿いには、世界で唯一の石油積み下ろしターミナル、「ワランデイスキイ」が建っている。このターミ ナルはギネスブックにも載っている。規模が大きく、また24時間体制であることを誇っている。しかし、北極海航路を利用する際は、常に、環境汚染の危険に 留意しなければならない。世界の海に最も大きな環境的負荷をかけるのは、石油やガスの採掘ではなく、輸送なのだ。環境汚染の原因として、化石燃料採掘が占 める割合が3%なのに対し、輸送は35%である。
欧州・アジア間の輸送の「お得な」動脈として北極海航路に展望が開けたことには、気候上の理由もある。北極の氷が溶けていることである。学者らの調べでは、北極海の氷の層は、20年前の3倍の速さで減少している。
( ^~^)砕氷船タンカーをたくさん造るより、高性能な砕氷船を随伴運用させる方が効率が良い。
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