沖縄返還前の「尖閣観測所」計画、米圧力で中止に 中台反発を懸念
2013.9.5 14:23 [日米関係]沖縄返還前年の1971年、尖閣諸島の施政権も日本に戻ってくることを見越し、尖閣に気象観測所を建設しようとした日本政府に対し、米政府が計画 中止を求め日本側が応じていたことが5日、機密指定を解除された米公文書で分かった。尖閣の領有権を主張していた中国や台湾が実効支配の確立を急ぐ日本の 動きに反発、地域の不安定化を招くことを懸念した。
米国は72年、沖縄の一部として尖閣の施政権を日本に返還したが、主権判断は棚上げに。文書は日中台の対立に巻き込まれるのを防ごうと腐心した経緯を明らかにしており、尖閣の主権問題をめぐる米国の原点を示すものといえそうだ。
71年1月11日付の在日米大使館公電などによると、日本政府は翌年の施政権返還をにらみ気象観測所を尖閣に建設することを計画、政府の財源で着工すると 米政府に伝達。将来、周辺の石油探査拠点としても使用すると説明した。当時のロジャース米国務長官は「台湾、中国との対立のリスクを高める」として、日本 の観測所建設に反対するよう在日米大使館に指示した。