鉄腕アトムが韓国漫画だったころ・・・。
それどころか、その浦項製鉄はプロのサッカーチームを持っているんですがこのチームマスコットが、なんと「鉄腕アトム」なんです。
「アトムというのは原子の意味だから、別に著作権とは関係ないんだ」と。そりゃそうだけど、あの漫画のキャラクターは手塚治虫先生のものなのに。きっと手塚先生は、ご存知なかったんでしょうね。また知ってても、ご自分から訴えたりなさらなかったでしょう。でも鉄腕アトムがボールを蹴っている浦項製鉄・プロサッカーチ ームのキャラクターを見ると、複雑な気持ちになる。
それで日本にきた韓国人が、アトムを見て
「日本人はけしからん!無断でわれわれのアトムを使っている」なんて言っている。
高信太郎 「おもろい韓国人」光文社 1997年
今は『ポケットモンスター』が日本のアニメだということを承知の上で観ているが、3、40代の人たちは『少年アトム』が1979年までの28年間、日本で連載された『鉄腕アトム』の翻案であったことを知らなかった。
『少年アトム』が実は日本の漫画だったという事実に、幼いながら裏切りに近い衝撃を覚えたもの だ。
なぜなら、私はホ・ヨンマンの『カクシタル(嫁の仮面)』で代表される対日抗戦の時代劇を観て育った漫画少年だったためだ。
しかし、アトムだけではない。初めて私の神話的想像力を刺激した『火の鳥』や『ジャングル大帝』まで、すべてが日本の漫画だったという事実は、それらが全部韓国の漫画だとば かり思って、耽読していた私を深い劣敗感へと落とし入れた。
これらの漫画が手塚治虫という人の手によって創造されたということを知った時、私は驚愕した。日本の誰かが、韓国に住む一人の少年の幼年時代を支配していたのだ。私は私を支配している人が、一体どういう人物なのか、知らなければならなかった。
ハム・ソンホ/詩人/建築家2002.10.18朝鮮日報