「実験通信衛星をロケットで打ち上げる準備が 本格的に進んでいる」。北朝鮮が 今週、そんな談話を出した。
談話が発射場と名指しした地域では この1カ月ほど、長距離ミサイルの発射準備とおぼしき動きが続いている。
米国の衛星の監視によると、打ち上げ間近の段階ではなさそうだが、人や車両、機材の出入りが活発だという。
さんざん発射の準備活動を誇示したうえで、軍事目的のミサイルではなく、人工衛星の打ち上げなのだと言っているわけだ。
確かに宇宙空間を平和目的に利用する権利は どの国にもある。だが問題は、誘導装置を備えたロケットが ミサイルに他ならないということだ。
単純にいえば、頭部に載せる衛星を核弾頭に代えると、それは核ミサイルだ。衛星打ち上げはミサイル技術の開発にもなる。
国連の安全保障理事会は 06年、北朝鮮の核実験を受けて、制裁決議を全会一致で採択した。決議は「弾道ミサイル計画に関連する すべての活動」の停止も要求している。
北朝鮮が実際に発射させ、それを衛星の打ち上げだと言い張っても、この決議に反することは明らかだ。
それでなくても、国際ルールを無視して核開発をし「核兵器保有国だ」と宣言する国である。ロケットだという弁明は 認められるものではない。
いま 北朝鮮がなすべきことは、6者協議の合意を着実に実行し 核を放棄することだ。宇宙の平和利用をうんぬんするのは、その後の話であろう。
北朝鮮が「ロケット」を持ち出すのは初めてではない。98年の弾道ミサイル・テポドンの発射では、衛星を軌道に乗せることに成功したと喧伝(けんでん)した。
06年に弾道ミサイル7発を飛ばした時は、より大型にしたテポドン2は 発射直後に空中分解したとされる。
ここで長距離ミサイル開発に成功すれば、米国との交渉のうえで強力なカードとなる。国内では国威発揚に利用できる。北朝鮮がそう考えているのは間違いなかろう。
先日の韓国国防白書によると、北朝鮮は米領グアムが射程に入る 新型中距離ミサイルも実戦配備したという。
ミサイルに関して、北朝鮮は いわばやりたい放題だ。それを話し合う国際的な枠組みはまだない。
そんななか 各国の外交が活発になってきた。クリントン米国務長官のアジア歴訪や日米首脳会談では、北朝鮮に強く自制を促した。いま日中韓でも 協議が相次いでいる。オバマ米政権で北朝鮮問題を統括するボズワース特別代表¥は来週、6者協議関係国を回る。
北朝鮮に発射を思いとどまらせる。ミサイル問題を扱う場も考える。国際社会はその外交努力を重ね、知恵を絞っていかねばならない。
朝日新聞 2009年2月28日(土)付
http://www.asahi.com/paper/editorial20090228.html#Edit2
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質問。
「一発だけなら、誤射」じゃないの?w
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