【社説】北朝鮮危機、対話で解決できない場合はどうするのか
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日に行われた光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)記念式典でのあいさつで「全てを投入して戦争だけは阻止する」とした上で「いかなる紆余曲折を経たとしても、北朝鮮の核問題は必ず平和的に解決しなければならない」「誰も大韓民国の同意無しに(韓半島〈朝鮮半島〉)での軍事行動を決めることはできない」などと述べた。
文大統領のこの言葉に同意しない人間は誰もいないだろう。しかし北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は核開発を放棄する考えなど全く持っていない。金正恩氏は愚か者ではない。核を放棄した瞬間、自分自身にいかなることが起こるかよく理解している。しかも自分たちが核保有国として認められ、韓半島での主導権を握れる状況がもう目の前に近づいているのだから、自らこの歩みを止めるべき理由もない。今や米国の複数の元政府高官らも「交渉によって核を廃棄させることは不可能」と認め始めた。故ファン・ジャンヨプ元朝鮮労働党秘書や太永浩(テ・ヨンホ)元駐英北朝鮮公使らは以前から「北朝鮮は自らの意志では絶対に核を放棄しない」と指摘していたはずだ。
今や普通の人なら誰でもこの程度の事実は理解できるようになった。そのため今国民が大統領から聞きたい言葉は「対話と交渉を行うにしても、それがだめならどうするのか」ということだ。「戦争反対」とか「平和的解決」などの言葉は確かに間違ってはいないが、それによって北朝鮮の核問題が解決しないのであれば、大韓民国に住む5000万人の国民は金正恩氏の奴隷として生きていくしかないのか、あるいは他に何か方法があるのかを知りたいのだ。
以前のまだ時間があった時であれば「対話で解決できなければどうするか」について韓国政府が語る必要はなかった。しかし今や時間がないという事実は誰も否定できないだろう。北朝鮮の核はもはや仮想の脅威ではなく現実となりつつある。国民も平和的な手段による核問題解決が不可能となる状況を予感しはじめたため、そうなった時の生存戦略について大統領の口から聞きたいのだ。
デモ隊は午後5時からソウル広場を移動し米国大使館と日本大使館に向かって行進を始め、片側5車線の世宗大路のうち3車線を占拠しながら両大使館の間を移動した。「No War, No Trump」と書かれた立て札が設置された車が先頭を進み、そのすぐ後ろでは打楽器演奏「サムルノリ」が行われた。5時30分頃米国大使館前に到着したデモ隊は大使館に向かっておよそ1分間にわたり大声で「戦争反対」「平和統一」などと叫び続け、暗くなるまで大使館前にとどまっていた。警察は81個中隊6500人を現場に投入し、米大使館周辺をバスではなく機動隊員らによって5-6重に取り囲んでデモ隊が大使館に侵入するのを防いだ。
またこの集会が本格的に始まる前に世宗文化会館前の階段で行われた民衆連合党主催の別の集会では「李石基(イ・ソッキ)釈放」などと叫ぶ声が聞こえた。この集会の参加者らは午後1時ごろから「李石基・前統合進歩党議員やハン・サンギュン元民主労総委員長など37人の良心囚を直ちに釈放せよ」などと主張し、その後大統領府の噴水台前に移動してからTHAAD反対集会に合流した。参加者らは「盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は就任から65日で1400人の良心囚に対する特別赦免を行い、金大中(キム・デジュン)元大統領も就任から17日で良心囚を釈放した」などと訴え、その上で「文在寅政権は良心囚を釈放する意志が弱い」などと政府を批判した。民衆連合党のキム・チャンファン常任代表は「偉大なキャンドル革命で誕生したはずの文在寅政権だが、米国の前ではなぜ小さくなるのか理解できない」と述べた。
米国大使館の向かい側にある韓国政府ソウル庁舎前では日本政府を批判する集会も開かれた。集会を主催した「2017大学生統一大行進団準備委員会」と「大学生キョレハナ平和ナビネットワーク」は会見を開き「軍事面で対外依存度を高める韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄せよ」などと求めた。