個人請求権を認めた文大統領発言に日本が抗議「完全かつ最終的に解決済み」
2017/08/19 08:19
植民地時代の徴用者の個人請求権を認めた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の発言が、韓日間に新たな論争を呼びそうな気配だ。文大統領は17日の記者会見で「両国間に合意があっても、強制徴用者個人が三菱などをはじめとする企業に対して有する民事的権利はそのまま残っているというのが、韓国憲法裁判所や大法院(最高裁に相当)の判例。韓国政府は、そういう立場で過去史問題に臨んでいる」と語った。
日本の各メディアは18日、この発言を伝えて「外務省が韓国政府に対し、『徴用工問題は1965年の請求権協定で完全かつ最終的に解決済み』と抗議した」と報じた。朝日新聞は「両国関係にプラスにならない」という日本政府関係者の言葉を伝えた。
65年の国交正常化当時に結ばれた請求権協定は、「日本は韓国に無償援助3億ドルと長期低利借款2億ドルを提供」し、「韓国政府は両国および国民間の請求権に関する問題が最終的に解決されたことを確認」するという内容を含んでいる。
しかし80年代後半から、協定の締結当時は知られていなかった従軍慰安婦問題が持ち上がり、政府間合意で個人の請求権を消滅させることができるのかという問題提起が相次いだ。ここで韓国の憲裁は2011年、「韓国政府が慰安婦・原爆被爆者らの賠償問題をめぐる韓日間の紛争を解決しないのは違憲行為」という決定を下した。12年5月には大法院が、三菱重工業・新日鉄を相手取って韓国人徴用被害者および遺族などおよそ10人が起こした損害賠償請求訴訟で「韓日請求権協定があったからといって、故人の損害賠償請求権まで消滅したとみなすことはできない」と判示した。文大統領は、この二つのケースに言及したのだ。
韓国の歴代政権は、司法府の独立的判断とは別に、行政府レベルでは「基本条約および請求権協定は尊重する」という立場を取ってきた。国際的合意を破棄することへの負担があったからだ。日本政府は、文大統領の発言がこうした行政府の立場の変更を意味するのかどうかについて神経をとがらせている。個人請求権を主張し、日本企業を相手取って起こされた訴訟がおよそ10件、韓国の裁判所で係争中になっていることも日本を刺激している要因だ。
金真明(キム・ジンミョン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版