日本企業、世界最高の技術で危機突破
昨年12月15日、東京・秋葉原駅近くのヨドバシカメラでは、6階のゲーム機売り場のレジ周辺に50メートル以上にわたり来店客が並び、足の踏み場もないほどだった。任天堂の最新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」が目当てで訪れた人たちだ。従業員は休む間もなく、倉庫からゲーム機の箱を運び出していた。1時間待った末に「スイッチ」を手にした20代の客が箱を頭上に掲げて「やったぁ!」と歓呼する姿も見られた。
日本を代表するゲーム機メーカー、任天堂の華麗な復活は「株式会社日本」の底力を見せつける一断面だ。任天堂は2000年代半ばに携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」、家庭用ビデオゲーム機「Wii」を相次いでヒットさせ、全盛期を迎えたが、11年からはスマートフォン用のゲームに押され、業績は急転直下だった。15年に岩田聡社長が過労とストレスで急死したことも響いた。しかし、任天堂はスマートフォン向けのゲームには目もくれず、ゲーム専用機一筋にこだわった。それで誕生したのが「スイッチ」だ。昨年3月からこれまで全世界で1400万台以上が売れ、再び世界のゲーム市場を席巻する勢いだ。
■本業消滅の危機克服
本紙が大信証券と共同で調べた結果、営業利益1000億円以上の日本企業は17年3月期時点で110社あり、5年前(63社)に比べ75%も増えた。韓国の営業利益1兆ウォン(約1100億円)以上の企業(35社)の3倍の数だ。
一時は数千億円、数兆円という赤字に苦しんだパナソニック、日立製作所、三菱電機、富士通などの電子メーカーだけでなく、トヨタ、ホンダ、日産、SUBARU、いすゞなど自動車メーカー、デンソー、信越化学工業、TDK、村田製作所、東レなど部品・素材企業に至るまで過去10年間は好況に沸いた。
日本企業の復活には、従来の主力事業まで思い切って捨て去る徹底した構造調整が根底にある。日立は00年代半ば以降、半導体、ディスプレー、テレビ、ハードディスクドライブ(HDD)などそれまで主力としていた電子事業をほぼ全て切り捨てた。
韓国、中国に追い上げられていた分野を分離したのだ。その代わりに技術的な優位が確実だった大型工場設備、風力発電、エレベーターなどを主力に事業再編を図り、年商8兆-9兆円、営業利益5000億-6000億円という超優良企業へと生まれ変わった。
家電業界を代表するパナソニックは17年9月中間決算時点で、電子部品の売上高(1兆3430億円)が家電(1兆3274億円)を超え、電子部品が主力事業に押し上がった。
■世界最高の技術で危機突破
滅んだかに見えた日本企業の復活には技術競争力という共通点がある。ソニーは「機械の目」と呼ばれるイメージセンサー市場で世界首位に立ち、危機を乗り越えた。ソニーは現在、電子製品、映画、音楽、金融などさまざまな事業を展開しているが、1940年代の設立当時からラジオ、テレビに必要な音声・映像信号を処理するトランジスタ技術で独自の競争力を持っていた。
テレビ、ノートパソコンなどが相次いで売れなくなっても、カメラ、イメージセンサーを作る技術力がソニーを支えたと言える。
デジタル一眼レフカメラで世界に君臨するキヤノンは9年ぶりの年商4兆円復帰が目前だ。スマートフォン用のカメラに押され、主力のカメラ事業は停滞状態だが、キヤノンには前年比で30%以上成長した設備事業がある。キヤノンはカメラ技術を活用し、半導体やディスプレーを生産する際に光を照射して微細な回路を描き出す高価な設備を生産している。
未来アセット資産運用のチャン・ボンソク・日本マーケティング本部理事は「日本企業はデジタル時代に主力事業が消えた最悪の危機を独自技術と資本力で克服し、再び世界一流の隊列に加わろうとしている。韓国企業は世界市場で厳しい状況を強いられる状況だ」と指摘した。
成好哲(ソン・ホチョル)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版