記事入力 : 2018/04/23 10:36
【社説】ドルイドキングゲート、うそだらけの金慶洙議員
韓国の与党・共に民主党の金慶洙(キム・ギョンス)議員の補佐官が、ネット書き込み捏造(ねつぞう)容疑で逮捕されたキム・ドンウォン容疑者(ハンドルネーム:ドルイドキング)から500万ウォン(現在のレートで約50万円、以下同じ)を受け取り、後にこれを返していた事実が新たに明らかになった。金議員の補佐官は昨年の大統領選挙後、キム容疑者から500万ウォンを受け取ったが、キム容疑者が逮捕された際に直ちにこれを返した。キム容疑者は金議員に大阪総領事人事などの口利きを求める際、この現金授受に言及しながら金議員を脅迫したのだろう。
金議員は問題の現金授受について「後から知った。当事者が説明すべきだ」として自らの関与を否定した。しかしこれまで金議員の発言内容は毎日のように変わってきた。金議員が慶尚南道知事への出馬宣言を突然先送りした理由も、この問題が影響しているのは間違いない。事件が表面化する前から問題を把握しながら、なぜ1カ月近くにわたり何も言わなかったのか、またキム容疑者が逮捕された際になぜ慌てて現金を返したのかなど、金議員を巡っては次々と新たな疑惑が表面化している。
金議員は当初、キム容疑者について「多くの支援者の一人にすぎない」という趣旨の説明を行っていた。ところが14日の会見では「ドルイドキングに感謝の言葉を伝えたことがある」と説明を変え、16日には「宣伝してほしい記事のアドレス(URL)を知人に伝えたが、その際にドルイドキングにもアドレスを送った可能性は排除できない」と言い出した。
キム容疑者から人事の口利きを依頼されたとされる問題についても、金議員は当初「無理な要求だ」として聞き入れなかったと主張していたが、後に大阪総領事としてキム容疑者から推薦を受けた弁護士の履歴書を大統領府に送ったことを明らかにした。さらにキム容疑者の招待を受け京畿道坡州の出版社事務所に足を運んだことや、セキュリティーが厳格なシグナルと呼ばれるメッセンジャープログラムでキム容疑者と55回もメッセージをやりとりしていたことも分かった。加えて今度は自らの補佐官とキム容疑者が現金授受を行っていた事実も明らかになったのだ。
一連の疑惑で今最も問題となっているのは捜査当局に対する国民の不信感だ。警察は被疑者らが証拠を隠滅する時間を与えるなど何とかして擁護しようとしており、検察もこの事件を最初から不起訴にしようとした。警察は後から捜査担当者を13人から36人に増員し、坡州にあるキム容疑者の拠点とされる出版社とその周辺の監視カメラ映像などの確保に乗り出したが、これも単なるジェスチャーにすぎないといった批判が相次いでいる。しかも金議員本人に対する捜査は全く行われていない。同じような事件が前政権で起こっていれば、警察と検察の捜査は今とは全く違っていたはずだ。そう考えるとやはり特別検事の導入は避けられないだろう。