2018/9/28 15:00神戸新聞NEXT
在日問題、表現の自由… 活動支えた喫茶店、37年の歴史に幕

37年の営業に幕を閉じる「がらくた茶房どるめん」の金成日さん=尼崎市東園田町5
兵庫県尼崎市にある喫茶店「がらくた茶房どるめん」が29日、37年の営業に幕を閉じる。店主の金成日(キムソンイル)さん(67)は在日ちょうせん人2世で、外国人登録の指紋押なつ問題をめぐり、1987年の朝日新聞阪神支局(西宮市)襲撃事件で凶弾に倒れた小尻知博記者=当時(29)=と親交があった。店は人権や表現の自由を訴える市民活動の場として多くの歴史を刻んだ。年齢を重ねて体力の限界を感じて店の区切りを決めた金さん。「地域の活動拠点として、よくやったと思う」と振り返った。(竜門和諒)
金さんは結婚を機に尼崎市に移住。高専時代の担任からは「在日では就職は難しい」と告げられるなど生きづらさを募らせ、「自分の力で稼ぐしかない」と思うようになった。
会社勤めも経験し、29歳だった81年、地元に市民活動の拠点をつくろうと喫茶店を開いた。小尻記者と知り合ったのは85年。店を会場にした写真展の取材に来たことがきっかけだった。
外国人登録証の交付申請時の指紋押なつを拒否し続け、86年11月に外国人登録法(現在は廃止)違反容疑で尼崎北署に逮捕。その際、腕や指を固定される「強制具」を使って指紋を採取され、これを問題視した小尻記者が、記事にした。
金さんは即日釈放され、罰金3万円の略式命令を受けた。ただ、1910円だけ支払いを拒み続けた。日韓併合の1910年の意味を込め、抑圧に耐え忍んだ歴史を訴えたかった。
87年5月3日の憲法記念日。小尻記者が殺害され、「赤報隊」を名乗る犯行声明には「反日分子には極刑あるのみ」とあった。
金さんは「自分も狙われるかもしれない」との恐怖を覚えたという。しかし、襲撃事件後、小尻記者に取材を受けた人たちが集まり、追悼と表現の自由を訴える「青空表現市」を始めた。店は当時の南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離)反対運動やパレスチナ問題など、さまざまな議論や活動の拠点となった。
60代後半になり、長時間の営業に体力の限界を感じ始めた金さん。閉店を決め、今後は市民活動に専念するという。「ひとまず一区切り。かなりいろんなことをやってこられたし、人脈も広がった。満足です」と話した。
営業は正午~午後3時、午後6時~11時半。どるめんTEL06・6494・4713
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201809/0011682555.shtml
支石墓(しせきぼ)のことをドルメンともいうが何か関連があるのでしょうか?