対北偵察衛星の予算まで削ってコロナ支援金
韓国政府と与党は30日、コロナ緊急災難支援金支給のため12兆2000億ウォン(約1兆1000億円)の第2次追加補正予算を成立させたが、その際に国防費を1兆4758億ウォン(約1300億円)削減した。対北監視戦力の核心事業となる偵察衛星の予算まで減らしたのだ。このような状況で再び最大で30兆ウォン(約2兆7000億円)規模の第3次追加補正予算を推進している。1年で補正予算を3回も編成するのは1972年以来48年ぶりだ。
第2次補正予算の12兆2000億ウォンのうち、4兆3000億ウォン(約3800億円)は既存の事業予算を削減し、4兆5000億ウォン(約4000億円)は政府が保有する基金を取り崩して調達した。残りの3兆4000億ウォン(約3000億円)は赤字国債を発行することにした。今回削減された4兆3000億ウォンのうち、国防予算は1兆4758億ウォン(約1300億円)で34.3%を占める。財源が足りないとの理由から、北朝鮮のミサイル発射を事前に制圧する「キル・チェーン」の核心戦力となる偵察衛星事業予算2300億ウォン(約200億円)のうち、169億ウォン(約15億円)が削減された。偵察衛星事業は文在寅(ムン・ジェイン)政権が任期内の戦時作戦統制権移管に向け何度も強調してきた事業だ。2022年に戦力化を開始し、23年までに計5台を戦力化する計画だったが、この目標が達成されるか不透明な状況になったと指摘されている。
与党・共に民主党の李仁栄(イ・インヨン)院内代表は第2次補正予算の成立直後「第3次補正予算を準備せねばならないほど切迫した現実」とコメントした。さらに「経済危機が広がっており、失業や雇用維持問題などが緊急に求められている」として第3次補正予算を既成事実化した。文大統領も先月28日「第3次補正予算も時を逃してはならない」として「速度戦」を予告していた。
これに対して最大野党・未来統合党所属のキム・ジェウォン国会予算決算特別委員会委員長は「第3次補正は今回の国債発行(3兆4000億ウォン)の10倍ほどの規模になる可能性がある」「国家信認度に問題が生じ、国債の金利まで上がるなど、政府として限界の状況になるだろう」との見方を示した。
企画財政部(省に相当)が今年6月はじめの国会提出を目標に推進する第3次補正予算は、文大統領が発表した10兆1000億ウォン(約8920億円)規模の雇用安定パッケージなどを含め、総額で20?30兆ウォン(約1兆8000?2兆7000億ウォン)規模になるとの見方もある。2008年のリーマンショック当時、過去最大だった09年の補正規模(28兆9000億ウォン=現在のレートで約2兆6000億円)を一気に上回ることも考えられる。