文大統領は「軍の通信線が途絶えた」と説明したが…あの日北との通信は可能だった
北と通信しながらも…韓国軍は救助要請を行わず
韓国海洋水産部(省に相当、以下同じ)職員のイ某氏が失踪した当日(9月21日)、イ氏を捜索中だった韓国側に対し、北朝鮮軍が国際商船共通網を使って「領海を侵犯するな」と警告通信を複数回にわたり行っていたことが15日までに分かった。軍通信線は稼働していなかったが、国際商船共通網を通じて南北の意思疎通が可能だったのだ。それでも韓国側は「南北間の通信網は全て途切れていた」との理由で、イ氏の捜索と救助に協力するよう要請しなかった。
これに先立ち文在寅(ムン・ジェイン)大統領はイ氏殺害から6日後の先月28日、「今回の事件で最も残念だったことは、南北間の軍事通信線が途絶えているという現実」と述べた。しかしイ氏失踪直後から北朝鮮との通信は可能で、イ氏を救助する時間的な余裕も十分あったにもかかわらず、韓国軍が安易に対応したとの指摘も出ている。
夫石鍾(プ・ソクチョ ン)海軍参謀総長、イ・ジョンホ海軍作戦司令官はこの日、忠清南道鶏竜市で行われた国会国防委員会国政監査において、上記の内容について明らかにした。保守系野党・国民の力の河泰慶(ハ・テギョン)議員が夫参謀総長に対し「先月21日、失踪した政府職員を捜索するためNLL(北方限界線)近くに接近した際、北朝鮮は国際商船共通網で警告放送を行ってきたのか」と質問すると、夫総長は「はい」と答えた。
これに続いて河議員が「(9月)21日と22日にも行ったのか」と追及すると、今度はイ司令官が「そうだ。韓国軍は『通常の任務を遂行している』と北朝鮮に応答した」と答弁した。イ司令官はさらに「北側は国際商船共通網で一方的な通信を行い、これに対応した」とも説明した。周辺海域の不特定多数が聞くことができる通信を使って韓国軍に警告したという意味だ。