誰がキム・テヒの「目」を売ったのか(上)
有名人のレーシック体験記はウソ? ホント?
女優キム・テヒが、「キム・テヒ眼科」と呼ばれていたソウル市江南区内の有名眼科病院を告発した。ニュースキャスターのペク・ジヨンも同様の被害を受けたとして、同じ病院を告発している。この眼科は一体何をしたというのだろうか。江南駅に近いこの眼科は、まるでギャラリーのようなムードだった。300平方メートルはあろうかという病院内のあちこちには絵画が掛けられている。この病院は、レーシックやラセックといった視力矯正手術で有名だ。歌手BoA、タレントのキム・サラン、オ・ジョンヘら人気スター7人がこの病院で手術をしたという「芸能人体験記」が病院ホームページに掲載されている。そのホームページに、キム・テヒとペク・ジヨンの体験記が登場したのは、おととし末からのことだ。
キム・テヒの写真には、次のような文が添えてある。「あまりにも慎み深く、愛らしいキム・テヒ様、院長に『とてもよく見えます』と感謝の花束を持って来てくださった姿が思い出されます…」。つまり、キム・テヒは院長を恩人のように思っているというのだ。
ペク・ジヨンの写真にも同じような文が掲載されている。「大韓民国を代表する女性ニュースキャスターのペク・ジヨン様、正確な発音を直接聞くと、さすがという気がしました…」。これを読めば、二人はこの病院で手術を受けたと考えるのも当然だ。
キム・テヒを使った広告は、大手検索サイトのブログや掲示板などでにも及んだ。キム・テヒとペク・ジヨンの代理人を務める法務法人法「和友」のイ・ドクミン弁護士は「ペク・ジヨンさんは視力が良く、眼科に行ったこともないと話している。それなのに、このような手術体験記を掲載するのは虚偽広告」と断言した。
「院長が職員らに対し、大手検索サイトのブログに『視力矯正手術の権威、キム・テヒら芸能人のレーシック眼科』という文や写真を載せるよう指示するなど、今年2月までに数十回にわたり虚偽広告を掲載した」ということだ。
大手検索サイト「ネイバー」の病院関係掲示板にある芸能人体験記にも、「キム・テヒさんがこの眼科でレーシック手術を受けたのは、知る人ぞ知る事実でしょ?」という広告が、写真とともに堂々と載せられていたという。
また、昨年放送されたドラマ『Iris-アイリス-』が話題を呼ぶと、インターネットのテレビ関連サイトに「『Iris』キム・テヒ レーシック手術体験記」として、キム・テヒが同病院でレーシック手術を受けたというCM動画や、キム・テヒの写真を掲載したとのことだ。
http://www.chosunonline.com/news/20100418000018
誰がキム・テヒの「目」を売ったのか(下)
有名人のレーシック体験記はウソ? ホント?
「和友」は「この病院は複数の検索サイトで『キム・テヒ 眼科』というキーワードで検索できる。1日数千人が病院ホームページにアクセス、数十人が視力矯正手術を受けるなど、大変な人気を呼んだ」と説明する。
ところが、実際には二人とも同病院で視力矯正手術を受けていない。二人は「同病院の院長は虚偽の内容で医療広告をしたため、責任を取るべき」との見解を示している。この広告を見て、だまされた人々が手術を受けたのは明白な詐欺行為に当たると指摘しているのだ。
病院ホームページをはじめ、ブログや掲示板に二人の写真を勝手に掲載したことも、肖像権や著作権法に違反していると主張する。では、病院側は何の関係もないタレントを勝手に広告に利用したのだろうか。
実は、病院側は「キム・テヒさんと、ペク・ジヨンの二人目の元夫に無料で視力矯正手術をした」と主張している。キム・テヒについては無名だったころ、知人の紹介で院長が現在の病院を開く前に働いていた病院で手術したというのだ。
また、病院関係者は「ご主人に無料で視力矯正手術をすると、ペク・ジヨンさんは『ありがたい』と言って、ご主人と一緒にうちの病院に来て、写真を撮り、院長と食事をした」と話す。今回の件が明らかになったことから、病院はホームページに謝罪文を掲載、体験記のキム・テヒとペク・ジヨンの写真を削除した。肖像権・著作権の保護を受ける芸能人の写真を無断で使用したことについては、次の通り釈明している。
「院長と一緒に撮った写真を使うよりは画質がはるかにいい写真を掲載するほうが、お二人に対する礼儀だと思った。ペク・ジヨンさんの場合は、もともと訪問記だったが、担当実務者が手違いで体験記に掲載した」
病院側は、話し合いによる解決を試みたが、金額の違いが大きく、合意に至らなかったとしている。そして、「キム・テヒさんの所属事務所は2億ウォン(約1700万円)を要求している。無名のころに善意で手術し、手術代も受け取っていないのに、突然こんな態度で出られるとは、まるでほおを平手打ちされたような気持ち」と言っている。
イ・ドクミン弁護士は「『有名人を勝手にマーケティングに利用するような慣行は正すべき』というのがキム・テヒさん、ペク・ジヨンさんの考え。屋台に芸能人の写真をはって商売するのと、こうした大病院が広告契約もせずに大々的にマーケティングをするのとを、同じ物差しで測ってはならない」と説明している。
http://www.chosunonline.com/news/20100418000019
郭守根(クァク・スグン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版