全国の朝鮮学校13校の校地や校舎が、朝銀信用組合破綻の影響で整理回
収機構(RCC、東京)から仮差し押さえ登記をされていたことが14日、分かっ
た。在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の資金調達の借入名義人に学校がな
っていたケースもあり、朝鮮総連と朝鮮学校が一体となって資産管理されてい
た実態を浮き彫りにした形だ。朝銀破綻時には約1兆4千億円の税金が投じら
れている。
高校無償化の適用が問題になっている中、朝鮮総連と深い関係を持つ朝鮮
学校への公金支出全般の是非が改めて問われそうだ。
仮差し押さえされているのは、愛知(豊明市)と北九州の2中高級学校と東北
(仙台市)、千葉、埼玉、長野、北陸(福井市)の初中級学校5校と名古屋、東春
(愛知県春日井市)、豊橋、愛知第7(瀬戸市)、奈良(休校中)、福岡の6初級
学校。
登記簿によると、全国各地の朝銀など破綻金融機関の不良債権を引き継ぎ
回収作業を進めているRCCが平成14年以降、東京地裁など裁判所の命令を
受けて登記した。
朝銀は在日朝鮮人社会に資金を提供しており、破綻は朝鮮総連の財政を直
撃した。北朝鮮への不正送金疑惑が追及されたほか、架空仮名口座の存在、
担保価値のない物件への不明朗な巨額融資、個人融資と見せかけた朝鮮総連
への資金環流などが明らかになった。
影響は朝鮮学校にも波及した。学校への直接融資の焦げ付き以外に、朝鮮
総連関係者への融資に学校資産が利用されていたケースも指摘された。破綻
後、回収に乗り出すRCCと朝鮮学校側との係争が相次ぎ、朝鮮学校側が証書
の偽造を明らかにしたこともあった。
仮差し押さえ登記がされた後も法的には不動産の所有者は朝鮮学校だが、
不動産処分は制限され、債務の返済が求められる。授業は平常通り行われて
おり、教育活動を維持する方向で協議が続いている。
こうした状況を憂慮し、長野県は朝鮮学校に対し、学校管理の指導徹底と健
全運営に向け検査や資金計画などを実施している。
■整理回収機構と仮差押
経営破綻した金融機関から引き継いだ不良債権を回収し、金融機能の再生と
健全化を図る公的整理機関。株式会社だが預金保険機構が100%出資する
国策会社。仮差押は回収債権を保全する制度で裁判所の命令で登記する。仮
差押されると債務者の財産処分が制限でき、財産の散逸などを防ぐことが可能
になる。 