年間100ミリシーベルト被曝の発がんリスク 受動喫煙・野菜不足と同程度
2011.5.1 06:56
東京電力福島第1原発から流出した放射性物質(放射能)による健康被害への不安が広がるなか、放射線による発がんリスクが出始めるとされる年間 100ミリシーベルトを浴びた場合、そのリスクは、受動喫煙や野菜不足とほぼ同程度であることが30日、国立がん研究センター(東京)の調べで分かった。 同センターは「日常生活にもさまざまな発がんリスクが存在する。むやみに不安がるのではなく、放射線のリスクを正しく理解してほしい」と呼びかけている。 (原子力取材班)
調査は、これまでの国立がんセンターが所有する知見や、過去に発表された生活習慣と発がんリスクに関する論文などを集 約。広島・長崎の原爆で放射能を浴びた約9万4千人と、浴びていない約2万7千人について、約40年間追跡調査した放射線影響研究所(広島・長崎)が持つ データと比較、検討した。
その結果、喫煙者や毎日3合以上飲酒する人は、しない人よりも、何らかのがんになる確率は1.6倍に上昇。生活習慣の中でリスクが最も高く、原爆で2千ミリシーベルトを浴びた人の確率と同じ値だった。原爆で浴びた放射能は爆心地からの距離などで異なる。
政府は現在、一般の人については年間被曝量が20ミリシーベルトを超えないように対策を講じている。福島第1原発で作業している作業員は250 ミリシーベルトを超えないように指導しており、2千ミリシーベルトは、現状では一般人が被曝する可能性はゼロに等しい値だ。