ネットメディアによる広告主脅迫の実態
「ポータルサイトに出た記事を見たか。続報を準備中なので、誠意を見せてほしい」
「ほかの経済紙より協賛金が少ないようだが、われわれを甘く見ているのか」
これらは実態が不透明なインターネットメディアが企業に協賛金名目で金銭を要求する際に使われたフレーズだ。こうした恐喝にもかかわらず、企業が要求に応じない場合には、ポータルサイトで企業の弱点を暴いたり、特定の事案を悪意を持ってねじ曲げて記事を掲載したりして、さらに圧力を加えてくる。
韓国広告主協会の「えせメディア申告センター」にはこうした恐喝行為に関する通報が多数寄せられている。同協会の関係者は「度が過ぎている。正常なマーケティング活動に支障が出るだけでなく、各社の広告・広報担当者は脅迫めいた言葉のせいで精神的な被害まで訴えている」と指摘した。
大企業A社の場合、あるネットメディアによって昨年12月から約30回にわたり、悪意ある報道をネイバー、ダウムなどのポータルサイトに掲載された。A社は記事の削除を要請したが「協賛金が昨年の半分で残念だ」という答えが返ってきたという。その上、記事が掲載されるポータルサイトも「記事の著作権は該当するメディアが保有しており、ポータルサイトは記事を削除することはできない」とわれ関せずの姿勢だ。
関係者は「問題メディアよりも無責任なポータルサイトの方が問題だ。ポータルサイトが問題メディアの寄生先を提供し、利益を上げている」と怒りをぶちまけた。
広告主協会のえせメディア申告センターが受理した被害事例は、他国では想像できないほどとんでもないものだ。「消費者の情報提供を記事化するつもりだが、もみ消す代わりに広告か協賛がほしい」と要求したかと思えば、虚偽や憶測に満ちた記事を掲載後に「広告を出すか、協賛に応じてくれれば、記事を削除する」と企業に圧力を加えてくる。また、食料品に異物混入が見つかると、企業に一日中電話をかけまくり、金品を要求するケースもある。
広告主協会関係者は「問題メディアは三つか四つのメディアで情報を共有し、同時多発的に企業を攻撃することもある」と指摘した。
広告主協会は、こうした企業の被害事例を収集し、会員企業から被害報告が多かったメディアとして、◆プライム経済◆韓国証券新聞◆日曜時事◆時事ソウル・ビズ◆メディカルトゥデー―の5媒体を「広告主が選んだ問題メディア」として名指しした。
イム・ホギュン事務総長は「過去には問題メディアが多くても、発行部数が少ないため問題にならなかったが、ポータルサイトが生まれてからは、企業に大きな被害を与えている」と指摘した。
広告主協会は、ポータルサイトに不良メディアに対する検索制限を求める一方、政府にも問題メディアの強制追放を求めることにしている。
趙亨来(チョ・ヒョンレ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版