ソウルからヨボセヨ ビール戦争で逆転劇
韓国のビール業界は1945年、日本の統治が終わった後、他の業界と同じく日本企業の資産を接収して本格的にスタートした。昔から2大メーカーが争っている。片やキリンを受け継いだ「OB」で、もう一方がサッポロ(旧・大日本麦酒)を引き継いだ「クラウン」だ。
当初はキリンの威勢もあってかOBが圧倒的で韓国ビールの代名詞になっていたが、90年代にクラウンの「ハイト」が爆発的人気を博してからシェアが逆転、社名も「ハイト」に変わった。
ところが昨年の総売り上げでOBが15年ぶりにハイトからトップの座を奪還したと話題だ。売り上げ増は本来の主力銘柄の「OB」より、焼酎会社の「真露」から買収した「カス」のおかげという。
韓国ビールはもともと、アルコール度が低いあっさり系のライトだったが近年、多様化して銘柄が増え、消費者の選択の幅が広がっている。経済発展でビールの味覚も豊かになったわけだが、その流れで輸入ビールの人気も高い。
中でも進出目覚ましいのが日本系で、この地で伝統(?)のキリンでもサッポロでもないアサヒが圧倒的なのが面白い。“アサヒ人気”に不満の筆者は「サンケイはないの?」と言っていつも店の人をからかっている。(黒田勝弘)