進む円高、メリット生かし戦略転換図る企業
2012年01月14日22時38分
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ヨーロッパの財政不安が続く中、13日のアメリカ・ニューヨーク外国為替市場では1ユーロ=97円20銭まで円高が進み、約11年ぶりの円高水準となっている。円高メリットを生かす企業を経済部・宮島弘樹記者が取材した。円高は、日本の輸出産業にとっては海外での競争が不利となって大きなダメージとなるが、一方で企業の合併・買収(M&A)の費用が安くなり、海外の企業が買収しやすくなる。
自動調節バルブメーカーとして世界4位のシェアを誇る「日本工装」(東京・中央区)は、円高を活用してM&Aに戦略転換して海外企業を買収、現在は海外に 14の拠点を持っている。日本工装・池谷隆司社長は「これ(円高)を大いに活用しなければいけない。(工場のない)ユーロ圏でM&Aを、今年は早期に実行 したいと考えている」と話す。
自動調節バルブは、石油化学製品や薬品など幅広い製造現場で必要とされ、火力発電所などの発電施設で電気 を作る時にも使われている。日本工装は、海外で製造・販売することなどで円高のメリットを活用していて、日本工装の福島工場・諸岡博幸工場長は「主製品を 海外にシフトしていき、この工場は少し小さくする。サービスの仕事(メンテナンス)を、この工場及び日本国内で行う。そういう工場に変化していく」と話し ている。
金融調査機関「トムソン・ロイター」の調べによると、円高の追い風を受けて去年のM&A件数は前年比約2割増の634件、金額ベースでは前年比約8割増加し、690億4400万ドルとなった。
この円高について、「三菱UFJ信託銀行」資金為替部・塚田常雅グループマネジャーは「1ユーロ=90円という水準にまで近づいてもおかしくない。ポイン トは(4~5月の)フランス大統領選挙。ユーロ圏において、政治的にも経済的にも難しい状況。足元の難局を乗り切るには、強力な政治的リーダーシップ必 要」と話す。
円高をチャンスに変えられるか、事態の流れに敏感にならなければいけない状態はまだまだ続きそうだ。
欧米通貨が弱いままなので、円高のデメリットばかり考えていても仕方ない。
メリットを最大限生かすべし。
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