QPRで苦戦するパク・チソン 「最後のチャンス」を逃した?
パク・チソンがQPRに加入した際の印象は、このクラブは格を上げつつあり、長年実績を残してきた経験豊富なベテラン選手を安定して引き付けられるようになりつつある、というものだった。
チャンピオンズリーグで優勝し、3度のワールドカップにも出場した経歴を持つ選手である。マンチェスター・ユナイテッドで、世界屈指の要求の厳しい監督のもとで7年間プレーしてきたことは十分すぎるほどに彼の力を証明していた。
コンディションの面での不安もすぐに吹き飛ばされた。献身的で真面目な選手として知られる彼は世界のサッカー界でも特にファンに愛される尊敬すべきプロフェッショナルだったからだ。
「これまでに成し遂げてきたことや、仕事への熱心さ、試合への影響力によって、彼は大いに尊敬されている。このクラブにとって大きな契約だ。彼の力の全てが我々の力になるだろう」と、パクが2012年7月に「スーパーフープス」に加入した当事の監督だったマーク・ヒューズは話していた。
結局ヒューズはリーグ戦で12試合しか持ちこたえられなかった。昨シーズンの最終節で奇跡的に降格を免れた際には、「私が監督である限りQPRは二度と同じような状況にはならないだろう」と大口を叩いていたヒューズだが、ある意味で彼は正しかった。
QPRは昨シーズン(17位)と同じ状況ではなく、それよりはるかに悪い状況まで落ち込んでいたからだ。11月半ばの時点で1勝も挙げることができず、チームは最下位に沈んでいた。
プラン通りに事を進められなかったのはヒューズだけではない。マンチェスター・ユナイテッドからやって来てキャプテンに任命されたスター選手も同じだった。パクはユニフォームやグッズの売上を促進し、特に韓国国内ではQPRのユニフォームが飛ぶように売れ始めたが、ピッチ上での事情は大きく異なっていた。
移籍先のクラブで初めて出場した試合は、ホームでスウォンジーに0-5の大敗を喫する結果に終わった。パクはそこから8試合連続で出場したが、その間QPRは1勝も挙げることができず、3引き分け(ノリッジ、チェルシー、エヴァートン)がやっとだった。
エヴァートン戦以降は5試合連続で欠場し、最近15試合のリーグ戦でフル出場した試合は一度(1月12日のトッテナム戦)しかない。1350分間のうち彼がプレーした時間はわずか171分間となっている。
キャプテンとしてチームを引っ張るには程遠い状況の中で、FAカップの試合は数少ない出場の機会となっていたが、その大会でQPRはクラブ史上に残る手痛い敗戦を喫してしまった。
先週土曜日、ホームにリーグ1のミルトン・キーンズ・ドンズを迎えた試合で、パク・チソンは存在感が感じられなかった。本拠地の観客は今季の新加入選手の大半に対して我慢を切らしかけている様子だった。
0-4のリードを許したあと、最後の10分間で2点を返して最終スコアを多少は取り繕うことができたQPRだが、カップ戦敗退という恥ずべき結果に終わったことに変わりはない。脆くなっているクラブの士気がさらに低下することは間違いないだろう。
パクの置かれた状況が非常に厳しい証拠に、試合の終盤に彼がベンチに下がると、ロフタス・ロードの観客は交代を喜ぶかのように大いに沸き上がってスタンディングオベーションを送っていた。
いつもメディア向けに気の利いた発言をしてくれるハリー・レドナップは、この敗戦の後にも口を閉ざすことはなく、MKドンズに敗れた選手たちを叱りつけた。
「我々のチームにはイングランド代表のGK(ロバート・グリーン)、マンチェスター・ユナイテッドから来た右サイドバック(ファビオ)、レアル・マドリーから来た(エステバン・)グラネロ、それにマンチェスター・ユナイテッドから来たパクがいた。彼らには間違いなく2つ下のリーグのチームに勝てる力があるはずだ」
「今日は彼らにチャンスを与えた。彼らは私の扉をノックしに来て出場するべきだと言ってきたし、他の者たちも彼らが皆良い選手だと言っていたからだ。彼らは今日チャンスを与えられて、そのチャンスを吹き飛ばしてしまった」
パクが短期的に状況を一変させるのは簡単ではなさそうだ、と予想するのは難しいことではない。そしてQPRが必要としているのは他ならぬ短期的な結果だと考えられる。
レドナップが特にパクのことを指して話をしていたのかどうかは定かではないとしても、QPRのファンの間にある共通意識は、パクはアントン・ファーディナンドと並んで土曜日のピッチ上で最悪の選手だったということだ。
プレミアリーグでの重要な試合に臨むにあたっては、レドナップはメンバーに関しての考えを固めた様子で、守備的な中央のMFにはショーン・デリーとステファン・ムビア、両サイドにはジェイミー・マッキーとショーン・ライト=フィリップスが起用されている。つまりパクは、負傷でメンバーから外れている時でなくとも、ベンチ入りに甘んじなければならないということだ。
1月は最後の1週間を迎え、レドナップは移籍市場の終了までにさらなる選手をチームに加えることを決意している様子だ。上位のマンチェスター・ユナイテッドで比較的重要度の低い役割をこなすことや、自国の代表選手として国際大会で中心的な役割を担うことに比べて、プレミアリーグの最下位クラブでキャプテンを務めることには困難を感じている選手にとって、さらなる難問が積み重なってくることになるかもしれない。
文/セバスティアン・ガルシア
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130130-00000016-goal-socc
パク・チソンはそろそろ引退の時期が近づいているのかもしれない。
以前のようなフィジカルや運動量、切れ味は感じられない。
しかしこのようなコラムが書かれるのは過去に有名選手だったからという
証明でもある。中田もそうだったように引退間際の選手の宿命でもあるね。