小さい頃, お父さんの手を握って初めて野球場へ行った日がまだ鮮やかだ. 競技場に立ち入るやいなや感じられた芝におい, 大きな電光板, そして応援歌を歌いながら沸き返える観衆たち. あの時の私は野球が何かも知れなかったが, その熱気の中で妙なときめくことを感じた.
韓国で野球は単純なスポーツではない. 誰かには週末を満たす楽しみで, 誰かには家族との思い出であり, また他の誰かには生の一部だ. KBO リーグが開かれる春から秋まで, 全国あちこちの野球場では笑いと歎息が交差する.
競技が始まれば, マウンドの上の投手は愼重に球を投げる. 乗ろうというバットを堅たく握って球が飛んで来る瞬間を待つ. そしてぴったり! 球がバットに当たる瞬間, 人々の目が1ヶ所で向ける. 球が垣根を移れば歓呼の声が叫んで, 惜しくつかまれば歎息が流れ出る. その短い瞬間に盛られた緊張感と喜悦が野球を特別にさせる.
大韓民国野球は 1982年プロリーグが出帆しながら本格的に成長した. 三星ライオンズ, LG ツインス, 斗山ベアス同じチームが長年の歴史を積んで来たし, 新しく登場した NC ダイノースや SSG レンドス同じチームもファンから愛されている. 毎年韓国シリーズが開かれれば, まさに全国が搖れる.
しかし野球がいつも派手な瞬間だけあるのではない. 長いシーズンの間負傷にあう選手もいて, スランプに陷ってバットをまともに回すことができないバッターもいる. 時には連敗の沼にはまってファンを切なくしたりする. しかしそんな難しさを勝ち抜けてまた立ち上がる過程があるから, 野球はもっと感動的だ.
野球は人生と似ている. 毎瞬間最善をつくさなければならないし, 時には失敗を受け入れなければならない. しかしあきらめないでまた挑戦すれば, いつか機会が尋ねて来る. 多分それで私たちは野球を愛するかも知れない. 今日も誰かは野球場で熱っぽい応援を送って, また誰かは TV の前で希望を抱く. そして私は, 野球が与えるその小さな魔法みたいな瞬間を待つ.