
―中央日報(韓国語版) ほか―
ソウルの南40キロほどのところにある同市のベッドタウン、京畿道(キョンギド)龍仁市(ヨンインシ)収支区ブンドクチョンの裏通り。雑居ビルが居並ぶ長さ400メートルほどの路地に20余りの喫茶店があるそうです。なぜこんな場所に喫茶店ばかりが群れをなしているのでしょう。
喫茶店の内部は6つに仕切られ、それぞれにいすとテーブルがあります。ウンスクと名乗る女性従業員が席に案内してくれました。彼女の言葉には「北」なまりがありました。
そうです。彼女は脱北者なのです。両江道(咸鏡南道)恵山の生まれで、昨年、脱北者の韓国定着支援施設「ハナ院」を退所。その後、「ダバンチョン」とよばれるこの場所にやって来て、喫茶店を装った出張売春業者のもとで働いています。店にいた女性従業員は6名。そのすべてが脱北者でした。
女性たちの「値段」は時間あたり、20,000から25,000ウォン(約1,400円から1,800円)。カラオケや居酒屋、ドライブなどどこでも付き従うそうです。いわば「恋人代行」。そして買春を伴えば100,000ウォン(約7,000円)。
システムとして彼女たちはお店に1日あたり30,000ウォン(約2,200円)を納めればよく、若くて美しく「営業」の得意な女性は、月に400万から500万ウォン(29万から36万円)を稼ぐといった例もあるそうです。

このような脱北女性を雇う不法風俗店が現在、韓国で増えつつあります。
背景となっているのは締め付けが厳しくなったことによる脱北料金の高騰。ひとり脱北させるためにブローカーに渡す金額は300万ウォン(約22万円)だった相場が、このところは1,000万ウォン(約72万円)にも跳ね上がっているというのです。
現在、脱北者の数は2万3300人余り。うち7割を占めるのは女性です。
韓国政府は脱北者に対し、定着金として600万ウォン(約43万円)、住宅支援金として1,300万ウォン(約93万円)など、1人あたり約2,000万ウォンを支給していますが、北に残してきた家族を脱北させようと思えば、まともな仕事にも就けない脱北女性たちは、誘惑に負けて風俗に入ってしまうというのが実情。
それを知りながらこの問題をタブー視してきた韓国政府に、専門家たちは入国後1年間受けることのできる就職斡旋の期間を延長し、脱北女性をもっと保護すべきと指摘しています。
飢えで死ぬか、売春で生き残るのか・・・
