日本11年度、実質0.4%成長 12年度は2.5%
NEEDS予測
11年7~9月期速報織り込む
2011/11/14 19:35
日本経済新聞デジタルメディアの総合経済データバンク「NEEDS」の日本経済モデルに、11月14日に内閣府が公表した2011年7~9月期の国内総生産(GDP)速報を織り込んで予測したところ、11年度の実質成長率は0.4%、12年度は2.5%の見通しとなった。
11年7~9月期の実質GDPは、前期比1.5%増(年率換算で6.0%増)と1年ぶりのプラス成長となった。このうち輸出が前期比6.2%増の伸びだったのに対し、輸入は前期比3.4%増で、その結果、外需の成長への寄与度は0.4ポイントとなった。
一方、内需は1.0ポイント成長を押し上げた。実質民間最終消費支出(個人消費)は、供給体制の回復を受けて自動車販売が伸びたことにより、前期比1.0%増となり、成長率への寄与は0.6ポイントだった。民間住宅投資は、震災後に見送られていた分の着工、および長期固定金利型の住宅ローン「フラット35S」の金利引き下げや住宅エコポイントといった優遇措置の終了前の駆け込み需要により、前期比5.0%増と大きく伸びた。設備投資は前期比1.1%増で、民間需要項目は全て前期を上回り、民需全体の成長への寄与度は1.1ポイントであった。その半面、公共投資は仮設住宅の建設が一服したことなどにより、前期比マイナス2.8%となった。
7~9月期の実質GDPの高成長は震災後の落ち込みの反動という要素が強く、10~12月期以降の継続は期待できない。むしろ最近では、円高や海外景気の変調、タイでの洪水など、成長への逆風となる材料が目立つ。そのため、10~12月期の実質GDPは前期比0.3%増にとどまる。しかし本予測では、それらの悪材料もやがて解消していくと想定しており、12年度の成長率は2.5%まで高まると見込んでいる。
11月9日に公表された10月上中旬の通関輸出は、前年比1.6%減となり、上中旬ベースでは3カ月ぶりにマイナスに転じた。海外景気の減速による半導体や電子部品などの輸出減が響いた。本予測では、10~12月期のSNAベースの輸出の伸び率は、7~9月期の高い伸びから一転して、前期比0.2%増まで低下すると見ている。11年度の輸出は前年比マイナス0.3%となる見通しだ。ただ、円高や海外景気の変調が12年度にかけて解消していくという従来の見方を維持していることから、12年度の輸出は同5.0%増を見込む。
今年度の企業収益の見通しにも、このところの円高や海外景気の動向が影を落としている。これまでは、震災による上期の利益の落ち込みを下期でおおむね取り戻すことが見込まれていたが、ここに来て各企業の決算発表での業績予想の下方修正が相次いでいる。日本経済新聞社の8月時点の集計では、11年度の上場企業の経常利益は前年比2%の減益にとどまると見られていたのに対し、11月11日時点の集計では、同10%程度の減益の見通しとなった。
企業収益の下方修正は、設備投資の下押し要因となる。設備投資の先行指標である機械受注(船舶・電力を除く民需)は、11月10日公表の10~12月期見通しが前期比3.8%減となった。本予測では、11年度の設備投資は前年比0.5%増と見込んでいる。ただ、その後は輸出の回復もあり、12年度は同4.8%増となる見通しだ。
消費者心理の好転に遅れ
内閣府が11月9日に公表した10月の景気ウオッチャー調査(街角景気)によると、足元の景気実感を示す現状判断指数は前月に比べ上昇したものの、先行き判断指数は4カ月連続で悪化した。同調査でも、円高やタイの洪水が先行き不透明感を高めたという見方が報告されている。また、内閣府が11月10日に公表した10月の消費者態度指数は前月比横ばいだった。同指数は7月から8月にかけても横ばいで推移しており、夏以降、横ばいと上昇を繰り返す形になっている。消費者心理が完全に好転したというのは早計といえよう。むしろ10~12月期の個人消費は、前期の高い伸びの反動もあり、わずかながら前期比マイナスとなる。ただ、前述の通り、先行き不透明感をもたらしている懸念材料が今後は払拭されていくと見込んでいることから、その後はプラスの伸びを維持し、11年度は前年比0.3%増、12年度は同0.9%増となる見込みだ。
3次補正を織り込み
3次補正が月内に成立する見通しとなったため、本予測ではその内容を織り込んだ。今後は公共投資が景気の下支え役になるものと見込まれる。ただし、実際に執行されるのは年明け以降と考えられ、主に12年度の成長率の押し上げに寄与する。12年度の公共投資は、実質ベースで前年比10%程度の伸びとなる見通し。
3次補正には住宅エコポイントやフラット35Sの金利優遇措置の復活も盛り込まれており、住宅投資の下支え効果も期待される。10~12月期の住宅投資は、7~9月期の高い伸びの反動もあって前期比0.4%増にとどまるが、その後は、これらの政策支援や復興需要もあり、11年度の住宅投資は前年比5.5%増、12年度も同4.6%増と堅調に推移する。
(日本経済新聞デジタルメディア 渡部 肇、山川 公生、堀口 亜希子)
「あの」日経予想だから、まぁ半信半疑でw
ただ、2.5%だと、韓国の2.8%成長よりは全然良いねw (分母がでかいだけにw)