北朝鮮「核保有国入り」を宣言 韓国は「核の不均衡」と危機感
2013.2.13 22:05 (1/2ページ)[核・ミサイル事情]
13日、中朝国境の中国遼寧省丹東市から撮影した北朝鮮側。「先軍朝鮮の太陽金正恩将軍万歳!」と書かれたスローガンが掲げられている(共同)
【ソウル=加藤達也】朝鮮中央放送は13日、朝鮮労働党の金己男書記が金正日総書記の誕生日(16日)を前にした12日、「決意大会」で演説し て、北朝鮮が「核保有国、人工衛星製作・打ち上げ国に堂々と仲間入りした」と主張したと伝えた。同書記は「反米闘争」での勝利を収めるとも表明。核実験実 施を強調することで金正恩第1書記の求心力を最大限に強化する狙いとみられる。
一方、韓国では北朝鮮の「核保有」に対し、これまでになく危機感が強まっている。国防省報道官は13日、韓国軍が北朝鮮全域を射程に収める巡航ミサイルを開発、実戦配備したと明かした。射程は1500キロとみられる。
報道官は弾道ミサイルに関しても、米国と昨年合意した射程延長を受け、射程800キロの弾道ミサイルの開発・配備を促進すると表明。北朝鮮への対抗姿勢を鮮明にした。
韓国政府やメディア、有識者の多くも、自国が保有していない核抑止力を北朝鮮が完成させつつあるとして、「核の不均衡」の広がりに危機感を募らせ ている。非核化にこだわった対北政策の結果、核武装を防げなかったとする反省論も出ている。非核化のため、北に配慮しながら対話を継続した結果、核武装を 許したというものだ。
しかし、北の暴走を阻止する妙案は識者にもメディアにも、政権移行期のただ中にある現・次期政権にもないのが実情だ。
韓国の安全保障に関わる高官は「今回の核実験で朝鮮半島の安保環境は重大な局面に入った」と指摘。「2010年の哨戒艦撃沈事件や延坪島砲撃などは局地的危機感を引き起こしたが、核搭載の弾道ミサイルが想起させるのは全面的危機と滅亡だ」と強調した。
こうしたなか、聯合ニュースは13日、米韓両軍が21日にワシントンで、北朝鮮が核兵器を使用する動きをみせた際の対応を協議すると伝えた。米韓軍は全面 戦争の回避を最大目標に慎重な対北姿勢を基本としてきたが、「今後は北の核攻撃への先制打撃についても具体的で突っ込んだ検討をすることになる」(米韓安 保筋)とみられる。