- 2013年 5月 31日 18:08 JST
米国でスバル車種が不足しつつある=吉永富士重工業社長
By YOSHIO TAKAHASHI
【東京】富士重工業の吉永泰之社長は30日、米国で同社のスバル・ブランドの一部車種に対する需要が急増していることから、ディーラーショップで品不足につながる可能性がある、との見方を示した。
4月の米自動車販売台数の前年比での25%大幅増や、今年1‐4月の同17%の増加により、富士重工は現在、2013年の米国での販売台数が、16年3月期の目標として設定した38万台を上回るとみている。吉永社長がインタビューで明らかにした。
吉永社長が示した明るい見通しは、米国での事業が好調さを増していることを裏付けている。米国市場は現在、同社の世界販売台数の約半分を占めているだけでなく、12年には5年連続で販売が改善した。
吉永社長は、比較的限られた生産能力のために、スバルのコンパクトSUV(スポーツ用多目的車)に対する強い需要に生産が十分に追いつかない可能性があると明らかにした。新型スバル「フォレスター」の販売台数は今月1万台に達する可能性があり、これは8000台という月間目標を上回る数字だ。しかし、社長は、生産が間に合えばの話だと強調した。同社はSUV全部を日本から出荷している。
吉永社長は「これが続くようだと、また玉不足になる」と語った。その上で、ディーラーがもっと欲しがっても、同社がすぐにできることはほとんどないと続けた。
今年の目標は当初、スバル車種の米国販売台数が12年比で8.6%増になるというものだった。しかし、今年1‐4月に販売台数が17%増加し12万5470台となったことから、今年は富士重工業にとって最高の年となる見通しが示唆されている。新型小型SUVフォレスターが3月に発売されたことから、同社の4月の販売台数は特に堅調だった。
吉永社長は、米国では今年、現在の目標を超える可能性が高いため新たな目標を作らないといけない、と語った。
富士重工は米国での販売の堅調と円安を背景に、14年3月期には2年連続で過去最高の営業利益を予想する。
米国市場に一段と焦点を絞るという過去10年間の戦略が、全般的な市場のしっかりした回復以上に、特に勢いづくことにつながっている。
富士重工のスバル・ブランドは現在、車体をより広くすることによって、米国人顧客の好みに一層マッチするような車種を開発している。また、自動車販売が比較的軟調にとどまってきた南部諸州での販売ネットワークの強化にも取り組んでいる。
同社は今月、米国市場での最新の成長戦略の概要を示した。インディアナ州の工場での年間生産台数を16年までには10万台増やし30万台とする計画だという。
しかし、社長はこれでも向こう数カ月間の潜在的需要を満たす助けにはならないと指摘した。
同社はここ数年、自動車供給の向上に取り組んでいる。同社の米国市場での在庫は11年末時点では18日分の供給量から40日分に増加した。それでも米自動車業界平均の約60日分は大幅に下回っている。
吉永社長はさらに、日本国内の工場はフル稼働状態で、日本でのフォレスターの生産を近い時期に拡大することは難しいと述べた。米国でのフォレスターSUVの在庫は16日分の供給量となっている。