国連報告書の避難住民砲撃、イスラエル軍救助もせず?
【エルサレム=久保健一】国連人道問題調整事務所(OCHA)が9日、パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍が住民を付近の建物に避難させた上で砲撃し約30人を死亡させたとする報告書を出した問題は、砲撃後、生存者をイスラエル軍が救助しなかった疑惑も浮上するなどしている。
砲撃があったのは、北部の最大都市ガザ市のゼイトゥン地区。報告書によると、イスラエル軍の地上作戦開始翌日の4日朝、歩兵部隊が周辺に暮らす同じ一族の110人に対し、安全確保のためとして、建築中の倉庫に移るよう指示、その24時間後に攻撃が行われた。イスラエル軍報道官は9日、「特定の建物に誘導した事実はない」と否定した。
当時、建物内にいて首や背中に重傷を負ったファラジ・サモーニ氏(22)は、本紙通信員に「銃撃がしばらく続いたあと、戦車砲が繰り返し撃ち込まれた。負傷者を残し、約2キロの市中心部まで逃げるしかなかった」と語った。「こんな暴¥虐を、同じ人間に対しできるものだろうか」と怒りをあらわにした。
一方、赤十¥字国際委員会は8日、軍が負傷者を救助しなかったとして、非難声明を出した。死者数については、同委員会は15人とするなど食い違いがある。