野球:「全員プロ」韓国、日本破り3連覇したのに批判殺到=アジア大会
金メダルを取ってもこれほど悪く言われたことは今までなかった。野球の韓国代表は1日、「宿敵」日本とのアジア大会決勝戦に3-0で勝ち、大会3連覇を達成した。しかし、笑うことはできなかった。むしろ銀メダルの日本代表や銅メダルの台湾代表たちの表情の方が韓国代表たちよりも明るかった。
インターネット上は韓国代表たちに対する「十字砲火」状態だった。「今日ばかりは日本に勝ってほしくて応援したが、残念だ」「本当に恥ずかしい金メダルだ」など、大多数が非難の声で、賞賛一色のサッカー男子優勝とは相反するムードだった。日本のポータルサイトの記事の下には「プロ選手が社会人野球選手を相手に3点しか取れないなんて恥ずかしくないのか」などのコメントも付けられた。野球の韓国代表はなぜこれほどまでに言われなければならないのだろうか。
野球の韓国代表に対する非難は、一部選手への「兵役特例措置」問題から始まった。呉智煥(オ・ジファン、28)=LG=、朴海ミン(パク・ヘミン、28)=サムスン=らがその代表的なケースだ。呉智煥は2016年、腕のタトゥーが原因で、兵役の義務を果たしながら野球が続けられる警察庁野球団に不合格となった。17年のシーズン後も入隊を先送りし、今回のアジア大会代表入りを狙った。呉智煥は年齢の関係で今季終了後は絶対に現役兵士として入隊しなければならなかった。今季は打率2割7分7厘・9本塁打・61打点と成績はそれなりだった。しかし、レギュラーに起用されるには成績が今ひとつで、控えになるにはポジションが今ひとつだというのが野球界での一般的な評価だった。呉智煥は控え選手として今大会で3試合に出場、2打数1安打1四球1三振の成績を残した。野球の韓国代表では呉智煥、朴海ミンを含め、崔原態(チェ・ウォンテ)、李政厚(イ・ジョンフ)、金河成(キム・ハソン)ら9人が兵役上の恩恵を受けた。
野球の韓国代表チームが国際大会によって兵役特例を受けるようになったのは、1998年のバンコク・アジア大会からだ。当時、朴賛浩(パク・チャンホ)、金炳賢(キム・ビョンヒョン)、徐在応(ソ・ジェウン)ら米大リーガーたちが同大会の優勝で兵役問題を解決した。 2000年のシドニー五輪や08年の北京五輪でもイ・スンヨプ、柳賢振(リュ・ヒョンジン)らスター選手たちがメダルを手にした。国威発揚に貢献した選手たちに対する兵役特例措置に反感を抱いた人々は極めて少なかった。ところが五輪とは違い、全体的にレベルの低いアジア大会に、各球団が先を争うように兵役未了の所属選手を出場させようとしたことから物議を醸した。14年の仁川アジア大会では、当時まだ兵役を終えていなかった羅志完(ナ・ジワン)=起亜=がひじの故障を隠して出場し、批判された。ある野球関係者は「現在の野球代表選抜方式はコーチングスタッフが独自決定するというものだが、同じ野球関係者として、縁のある球団の暗黙の依頼や、該当選手が置かれている状況を無視するのは容易でないだろう」と語った。
現状通り、アジア大会にプロの精鋭選手を出場させるべきなのかどうかについても、否定的な見方が多い。ある野球関係者は「超豪華なプロ選手からなる代表選手チームが、社会人野球の選手を相手にするのは、『牛刀割鶏』(牛刀で鶏をさばく=小さなことに無駄に大きな手段を用いること)だ」と言った。「勝つにしても大勝しなければ意味がない。負けたり、かろうじて勝ったりするのは恥」と言われる状況で、プレッシャーを抱えた選手たちが実力を発揮できないこともあり得る。事実、今大会では一部スター選手の調子が今ひとつだったのは明らかだ。結局、予選で社会人選手が主軸の台湾に敗れたし、社会人選手からなる日本との2度の試合でも圧倒的な実力差は見せられなかった。観客を年間800万人集める韓国プロ野球(KBO)リーグをアジア大会期間の18日間にわたり中止するのも問題だ。韓国とは違ってプロ選手が出場していない日本や台湾ではプロ野球の試合が中止されることなく行われている。今回のように代表チームが圧倒的な実力差を見せつけられなければ、アジア大会後のプロ野球の観客動員にも悪影響を及ぼしかねない。
結局は「金メダルを取っても悪く言われる」状況の再発を防ぐには、明確な選手選抜基準を立てるしかない。アジア大会のサッカー韓国代表チーム(23歳以下)のように、特定の年齢以下の選手を選んだり、プロ歴を3-5年目以下に制限したりすれば、若い選手が経験を積めるだけでなく、国内リーグを中断せずに国際大会を行える。一部には「アジア大会はアマチュア大会だから兵役特例を適用せず、大学・アマチュア選手だけでチームを構成すべきだ」という声もある。これについて、韓国野球委員会は「批判があることについては承知している。今後、選抜制度の改善について話し合う」という原則的な回答に終始している。