【社説】ネクソン身売り、未来産業の落伍
1/4(金) 9:02配信
韓国最大のゲーム企業、ネクソンの創業者、金正宙(キム・ジョンジュ)代表が持ち株会社NXCに対する保有株式を全て処分する方針を固めた。2018年7-9月期に営業利益2381億ウォン(約228億円)を上げ、過去最高益を更新した優良企業を突然売ると言いだしたのだから衝撃的だ。ネットマーブル、NCソフトなど韓国企業には時価10兆ウォン以上と推定されるNXCを買収する余力がない。結局は韓国企業に目を付けている中国テンセント(騰訊)など外国企業に売却される可能性が高い。
2000年代初め、韓国は世界のオンラインゲーム市場を開拓した絶対的な王者だった。全世界が熱狂するeスポーツも韓国企業が生み出したものだ。しかし、5-6年前から中国企業が急浮上し、米中が二強の構図を形成し始め、韓国企業は主導権争いから後退した。ただでさえ競争で不利な立場にある状況でのネクソン売却は韓国ゲーム業界の没落を予言するシグナルと言える。毎年10%以上成長する未来の産業分野で韓国企業が主導権を失い、隅に追いやられている。
業界からは厳し過ぎる規制で事業継続意思が断たれたとの声が漏れる。青少年が深夜のパソコンゲームで遊べないようにする「シャットダウン制」など他国にはほとんど例がない規制でゲーム産業を縛っているからだ。また、週の上限労働時間を52時間に制限する新制度は、ゲーム発売までに開発者が数カ月の集中的な作業を進める必要がある業界の競争力を低下させた。中国政府が自国のゲーム産業を積極的に支援してきたのとは対照的だ。韓国政府はゲームを中毒性を助長する射幸性事業と位置づけ、規制を強化しようとしている。結局韓国ゲーム業界を代表する企業の創業者は自ら事業を放棄する道を選んでしまった。
競争から取り残された未来産業はゲームだけではない。バイオ、ドローン、自動運転車など第4次産業革命分野で中国に続々と圧倒されている。政府が口先だけで「起業しやすい環境」を叫ぶ間、ライバル国の企業は絶好調だ。このままでは第2、第3のネクソンが出てくることが避けられない。