「新郎が先に入場」 韓国にそんな法律もあったんですね
「茶礼(旧正月や中秋節に当たる秋夕に家族で行う儀式)は毎年、名節(祭日)の朝に一番年長の孫の家で行う」「喪主は配偶者か長子が務める」「結婚式の式次第は開式、新郎入場、新婦入場…」「婚約を行う際には当事者と父母など直系家族だけが出席し、相見礼(結納に相当)を行い、婚姻関連の全ての事項を協議するが、婚約式は別途行わない」??。
1999年に制定された家庭儀礼法(健全家庭儀礼定着および支援に関する法律)に定められた「健全家庭儀礼準則」の一部だ。婚礼、葬儀、祭礼など執り行う際の虚礼を排する趣旨で制定された法律だ。強制力や処罰規定はなく、事実上「死文化」した法律だが、時代錯誤的な内容が多く、個人の家庭行事に行き過ぎた規制を加えていると批判を受けている。
韓国女性家族部は17日から国民権益委員会のウェブサイトで家庭儀礼法存続の是非を問う意識調査を開始し、3日間に3300人以上が回答した。調査は28日まででまだ賛否の数は公表されていないが、設問に付いたコメント140件余りは「核家族社会に合わず、民主主義社会にこんな法律があることに驚いた」「これは伝統を守るのではなく伝統の淘汰だ」といった意見が主流だった。女性家族部は「個人的領域である家庭儀礼を法令で引き続き規制する必要があるのかどうか把握する趣旨だ」と説明した。
家庭儀礼法は1969年、朴正熙(パク・チョんヒ)政権当時に制定された「家庭儀礼準則に関する法律」と「家庭儀礼準則」がルーツだ。家庭儀礼が初めて実定法になったとはいえ、「家庭儀礼を簡素に行おう」という目的であって、強制規定ではなかった。73年に改正された「家庭儀礼に関する法律」には虚礼を行った場合、50万ウォン(約4万8000円)以下の罰金を科す処罰規定が追加された。招待状を送る行為、花輪を置く行為、答礼品を送る行為、飲食接待などが罰金の対象だった。一時は罰金の最高額が200万ウォンまで引き上げられたが、1999年に現行家庭儀礼法が施行され、処罰規定はなくなった。「現実にかけ離れており、違憲の疑いがある」という理由だった。新法が施行されて以降も一人暮らしの人が増え、両性の平等が広まり、法律が今の時代に遅れているという指摘が絶えなかった。例えば、家庭儀礼法は結婚式の式次第として、開式、新郎入場、新婦入場、司式者祝辞、両家父母へのあいさつなどと定めている。しかし、最近は結婚式で新郎新婦が同時に入場したり、司式者を置かない小さな結婚式を行ったりと形式が多様化している。
現在韓国政府はこれまで家族の中心だった婚姻・血縁・養子縁組関係だけでなく、事実婚、里親家庭などさまざまな形態の家族を認める法改正を推進している。昨年9月には共に民主党の李秀真(イ・スジン)国会議員(比例代表選出)をはじめ15人の議員が家庭儀礼法の廃止を求める法案を提出した。