徴用工裁判:三菱重工(の子会社)への支払金差し押さえについて、ここまでの状況をまとめてみた
ちょっと忙しかった+いろいろとリアクションが出るまで待っていた部分がありまして、更新が遅れました。
今回の「徴用工裁判の原告側が行った差し押さえ請求」についてちらっとまとめておきましょう。
現在のところ、三菱重工と三菱重工エンジンシステムからはリリースなし。
ただ、「裁判所の判断を確認中」とのコメントは出ているようです。
韓国の裁判所 「徴用」で三菱重工への代金 差し押さえ認める(NHK)
三菱重工業は「現在、裁判所の判断の内容を確認しているところだ」とコメントしています。
(引用ここまで)
日本政府からは「国際法違反の状態」「韓国政府に是正を求める」という話が加藤官房長官から出ています。今日午前の記者会見の冒頭で回答。
まあ、日本側としても寝耳に水だったんだろうなぁ、というところ。
今回の差し押さえが認められた、という話は原告側からのアナウンスで判明したものですからね。
韓国政府からは「日本と協議中」との匿名の大統領府関係者からコメントが出ているていど。
三菱重工資産の差し押さえ命令 韓国大統領府「日本と協議中」(聯合ニュース)
んで、商品代金の差し押さえが命じられたのは韓国企業のLSエムトロン。
こちらは三菱重工ではなく、子会社の三菱重工エンジンシステムとの取引しかないとの立場を表明。
三菱重工との取引否定 元徴用工訴訟で韓国企業(時事通信)
時事通信は「三菱重工業との取引でないと、(韓国の)裁判所で認定されれば差押命令の効力が消失する」としています。
せやろか?
んで、今回の「差し押さえ」について日本側にできることはなにかあるかというと。
ほぼない。
まず、差し押さえられているのは支払い用のお金とはいえ、まだ支払われていない。
財産としてはまだ韓国企業のもの。なので、韓国企業側から異議を申し立てる必要がある。それが「韓国企業」としてできるのかなぁ……という部分でやや疑問。
さらに三菱重工本体ではなく、子会社の三菱重工エンジンシステムへの支払いであるという部分も事態を難しくさせている。
これ、狙ってやったなら相当の策士だと思うのですが。
……たまたまだろうなぁ。「三菱重工って書いてある!」くらいで。
なお、原告側は差し押さえしただけで、実際には手を出していない模様 → 「時間がない」としていた原告側、推尋(取り立て)が出来るようになったのに、なぜかやらず・・「これからも賠償しないなら、やる」とだけ(シンシアリーのブログ)
原告側は「三菱重工が賠償に応じない場合は差し押さえた現金を取り立てる」としています。
岩下志麻子氏がいうところの「リスカブス」の本領発揮ですね。
原告側としては三菱重工に賠償金を支払ってもらうことがベスト。
なぜなら、その後の追加訴訟でも同様に賠償を受けられる筋道が立つから。
なので「売却するぞ、売却するからな!」とか言いながら「戦犯企業は面会しろ!」とかやっているわけです。
日本側の視点にしてみれば三菱にしろ、日本製鉄にしろ取り合わずに日本政府に対応を一任するのが最良ということになるわけです。
今回の件は揺さぶり、でしょうね。