日本はどうすべき?
先日の日経新聞にも関連記事が掲載されていたので、ご覧になった方も多いと思うのですが、2008年度世界主要港コンテナ取扱量ランキングが英国のコンテナリゼーション・インターナショナルにより発表¥されました。
1位:シンガポール…2992万
2位:上海…2798万
3位:香港…2425万
4位:深セン…2141万
5位:釜山…1343万
6位:ドバイ…1183万
7位:寧波…1123万
8位:広州…1100万
9位:ロッテルダム…1080万
10位:青島…1032万
<※単位:TEU、1TEU=20フィートコンテナ1本>
アジア地区が65%以上を占め、かつ中国の港が6港も占めています。20年前ころからアジア地区が上位を占めるようになってきましたが、残念ながら当時名を連ねていた日本の港の名前は消え、現在は上記の通りとなっています。
今後上海はシンガポールを抜き首位に立つ可能¥性が高いと思います。シンガポールは東南アジア地区での生産品を輸出する拠点として多くの貨物を取り扱っていますが、現在のように欧米の経済が停滞している状況を考慮すると、取扱は減少傾向にあると思われます。事実、運行便数も減らして調整をしています。今回5位の韓国釜山港も同様の状況とのこと。
一方、中国は輸出もさることながら、沿海部・内陸部の生活面の向上もあり「内需」が拡大しているため、輸入も相当数増加しています。特に一大市場である上海港は取扱増が見込まれ、次回は首位に躍り出ると予¥想します。
上海地区では次のような政策も打ち出して、企業誘致・商品取り扱い増を目指しています。
◎輸出入の通関地区、保税地区が位置する上海浦東新区では2009年から2013年の期間、企業所得税を従来の25%から15%に減少する優遇政策を発表¥し、多くの企業誘致を目指す。
◎保税地区に政府傘下企業が大きな展示スペースを設立。海外から中国に進出を目指す企業は、自社取扱商品を通関不要で展示、中国国内バイヤーの興味を調査したうえで、実際に輸出を検討する。これによりコスト・時間の大幅な節約が可能¥となる。
前回の中国出張の際、上述の保税展示スペースを視察させていただきました。かなり広大なスペースが準備されており、「食品展示館」、「器械展示館」など業種ごとにスペースが準備されています。まだ設立後間もないこともあり、利用している海外企業は少なかったですが、情報展開のやり方によってはかなり利用が増えるのではないかと感じました。
寂しいのは主要取扱港上位から名前を消して久しい横浜、神戸、博多などの日本の港。現在は世界各船会社が主要港(メインポート)として寄港スケジュールを組んでいますが、将来的に3港をメインポートより除外されてしまうのではないかと心配しています。上海やシンガポールを最終到着港と設定し、そこから小さいフィーダー船に乗せ換えて日本に貨物が運ばれてくる可能¥性もあると思います。
日本のサービス面、管理面でのレベルはかなり高いと認識しています。しかし日本は国内需要がこれ以上増え続けることは考えづらいと思います。現在は日本起点の輸出、輸入のみを展開していますが、今後は行政主導で大きな保税地区を設置し、アジア向けの貨物のワンストップ保管・一部加工を行い、アジアの各目的地に細かく配送していく展開を行えば、ニーズもあり、日本のコンテナ取扱高も必然的に高まり、且つ日本国内の就業人口増にもつながるのではないかと思います。
例えばアジア地区、特に市場として最も大きくなる中国にも距離的に近い博多港などで検討してみると非常に面白いのではないでしょうか。