そういうものを書き表¥すのにおあつらえ向きな不等号厨メソ¥ッドを使うとこうである。
1.古い存在の大いなる連鎖(各階層の差を作り保証しているのは神)
全知全能¥の父なる神>>>(全知全能¥の壁)>>>天使>(できるだけ低いと思いたい壁)>白人>(越えさせたくない壁)>黄色人種>黒人≧(あまり高くないと思いたい壁)≧霊長類>鳥獣>魚>地を這うもの>草木>無生物>塵芥
進化論を筆頭とする科学の進歩によって、この美しく居心地の良いヒエラルキーを維持するのはだんだん難しくなっていった。もはや人間は動物とは違って神によって特別に創造されたと信じることは難しくなってきた。
この“危機”に際しての対応は大きくふたつの方向に分かれた。
ひとつは今でもID論を推進しているような、単純に用語をキリスト教的でないできるだけ科学的なものに置き換えるだけで、基本的にキリスト教の教えをそっくりそのまま守ろうとする方向。
もうひとつは進化等の科学的事実は認めるものの、今度は自然科学そのものに神の意志や人間への愛を見て取ろうとする自然神学の方向である。
2.存在の大いなる連鎖修正版(各階層の差を作り保証しているのは進化≒科学)
やがて人間が進化するべき究極の知性≒神>>>(超未来の壁)>>>より高度に進化した人類>(できるだけ低いと思いたい壁)>白人>(越えさせたくない壁)>黄色人種>黒人(進化の遅れた人類)≧(あまり高くないと思いたい壁)≧霊長類>哺乳類>鳥類>は虫類>両生類>魚類>昆虫その他>草木>微生物>無生物>塵芥
全ての生物が人間に向かって一直線に進化の階段を「向上」してきたこと、そして白人が全ての人種の中で最も進化した人間であることを示すために、ありとあらゆる努力が傾けられた。
この方向性はヒトラーの絶滅収容所に象徴される20世紀前半にピークに達し、その反動で一気に衰退した。
存在の大いなる連鎖は再び修正を迫られることになった。この“危機”は前回よりももっと深刻で、これに対する反応は四分五裂することになった。
が、ある一派はフェミニズム・公民権運動・反帝国主義・自然保護運動その他諸々の思想状況の変化を目一杯取り込んで比較的魅力的な以下のような形に再構¥成することに成功した。
3.存在の大いなる連鎖最新版(各階層の差を作り保証しているのはラブリーでスピリチュアルな何か)
母なる地球ガイア>>>(超科学の壁)>>>クジラ・イルカ>(できるだけ低いと思いたい壁)>白人>(越えさせたくない壁)>黄色人種≧黒人≧(あまり高くないと思いたい壁)≧霊長類≧哺乳類≧鳥類≧は虫類≧両生類>魚類>昆虫その他>草木>微生物>>>無生物>塵芥
これが新しい存在の大いなる連鎖である。クリスチャン・ラッセンの絵が新しい宗教画である。計画性のない焼き畑で森林を破壊し、援助物資を内戦や子作りに浪費し、賢く可愛いチンパンジーやゴリラを迫害し、気高く罪のない鯨を殺害する愚かで野蛮な土人どもは、やはり自然を愛する我々が保護し導いてやらなければならない。新しい「白人の責務」である。
これらは昔と比べると随分いい加減で、格好悪くなってしまったけれども、それでも何もないよりはずっと安心だ。
ここまで来てやっと過激な捕鯨反対派の中に「クジラは人間“よりも”知能¥が高い」という主張をするものがいることの意味がわかってくるだろう。
古い存在の大いなる連鎖では「天使」、少し前の版では「より高度に進化した人類」がいた地位に相当するもの、自分たち白人のすぐ上にあって究極の存在との仲立ちをしてくれるものが、新しい大いなる存在の連鎖にも必要だったからだ。*1その地位に担ぎ上げるのに一番適していたのがクジラ・イルカだったのだ。
私はもちろん白人ではないけれども、神の似姿からサルの同類に転落してしまった無念と恐怖を理解できないふりをすることはできない。
反捕鯨派の主張が非科学的だと言って非を鳴らすのは簡単だが、それは何も解決を導くことはできない。問題はそこにはないからだ。もし本当に何か進展が必要だと思うのなら、少なくとも彼らの叫びをまともに受け止めて答えることができるようにならなければならない。
お前らはこれ以上いったい何を要求する気だ? 珍味だか伝統文化だか知らないがそんなもののために、棺桶に片足突っ込んで思想の墓場に運ばれる時を待っている老人の最後のわずかな希望まで奪おうとしないでくれ!
クジラがカバに近縁の哺乳類の一種に過ぎないと認めてしまったら、いったい誰が俺たちをお前たち劣等人種と違って神の御心にかなう者であることを保証してくれるというんだ!?(つづく)
http://tkido.blog43.fc2.com/blog-entry-305.html
このサイトのこれだけでも読む価値ありです。
まだ、続きに面白いことがたくさん書かれています。
お暇な方は読んでください。
ガイア教の天使クジラ