韓国メディア「与野党が協力しなければ半導体産業でも没落しかねない。野党はいまからでもユン大統領に手を差し伸べるべきだ」……ま、無理ですね
【時視各角】韓国、半導体与野党協力は夢なのか…日本政府は一瀉千里(中央日報)
韓国で総選挙が行われた10日、ニューヨーク・タイムズ1面と8面に載せられた記事の現場描写の部分だ。記事の見出しは「過去の半導体チャンピオンが再びリングに上がる(Old chip champ re-enters ring)」。2カ月前に稼動が始まったTSMC菊陽町工場に日本の半導体産業復活の可能性が見えるという内容だ。 (中略)
日本政府はこの工場を作るのに4760億円を直接支援した。現在TSMCは2番目の工場建設を計画している。そこには日本政府が7320億円を出すことにした。菊陽町TSMC合弁1号工場建設計画が確定したのは2021年6月だ。翌年4月に工事が始まり、2月初めに部分稼動に入った。完全稼動の時期は今年末と計画されている。韓国並みに許認可行政手続きが厳しい日本で異例のスピードだ。 (中略)
「名実ともに半導体超強大国を実現します」。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の大統領選挙公約集81ページに大な文字で書かれた見出しだ。 (中略)尹大統領が執権して2年になろうとしている。何ができたという話はなく、まだ「する」という話だけだ。電気・用水の供給方法さえ決まっていない。
ただ大統領の責任ではない。半導体産業支援法案は国会で寝ている。利害がそれぞれ異なる自治体が足を引っ張っていたりもする。そのため野党側もともにする「挙国的(超党派的)半導体支援組織」創設を提案する。まず尹大統領と李在明(イ・ジェミョン)代表が会って半導体産業政策を話し合うことを望む。このように時間を過ごしていてはならない。夫婦がけんかしても子どもたちに勉強はさせなければならない。兄弟間の争いで家がめちゃくちゃになってもだれかが牛を育てなければならない。元チャンピオンがグローブをはめてリングに上がったといっているではないか。
(引用ここまで)
共に民主党が大勝した(とはいえほぼ現状維持)の総選挙以降、楽韓Webでは何度か「これでユン・ソンニョル大統領ができることはほぼなくなった」と語りました。
半導体についての政府によるインセンティブ増額や、日米首脳会談にともなって深化する日米関係に追随することなどを国会側から妨害するであろうとの予測をしています。
残りの任期3年、ユン・ソンニョルにこれといった実績を積ませず、徹底的に妨害するのが基本路線となるでしょう。
韓国メディアからもそうした危惧はいくつか出ています。
中央日報は社説で「野党は国政に参加せよ」と提言していますね。
【社説】韓国総選挙で圧勝した野党、これからは国政に責任を負う姿勢見せなくては(中央日報)
野党側からユン政権に手を伸ばし、是々非々で国政の一翼を担えとの話ですね。
逆説的にいえば野党側からそうした意向が一切見えていないからこそ、こうした提言を行わざるを得ないわけです。
で、今回のコラムは「半導体産業を強化するために与野党協力は望めないのか」とするもの。
半導体産業についてどのように政府は向かいあうのか、立法府はどのように対応するのか。
ユン大統領とイ・ジェミョンは話しあわなければならない。
さもなくば日本の速度に追いつかれることになるだろう、と。
ここでも「半導体産業についてですら協力ができない」状況が浮き彫りになっていますね。
野党はユン・ソンニョル大統領に一切の実績を積ませずに引退させるつもりです。
なにか花を持たせればそれを掲げて「こんなことをやってきた!」と言われるでしょうからね。
ここから3年間、韓国の産業はすべてにおいて政治起因の停滞を迎えるのです。
そして、それを救うために共に民主党の大統領がさっそうと登場するって筋書きです。
焼け野原の英雄になりかねないのですが、それでも英雄は英雄ですから。
「悪のパク・クネを打倒したムン・ジェイン政権」の再来を演じたいのでしょうね。