韓国左派紙が「もう黙っていられない、ユン大統領を弾劾すべきだ!」と叫ぶ理由とは?
「血の涙で取り戻した政権」という未練と弾劾【コラム】(ハンギョレ)
束縛から抜け出す現実的な道は、弾劾または任期短縮改憲だけだ。大統領制において弾劾は最後の手段だが、国民の信頼を裏切った指導者を変える合法的な手段でもある。弾劾に反対する最も重要な論拠は「政治の不安定を深め、民主主義を危うくする」というものだ。だが、弾劾はダウンしたパソコンを再起動するのと同じ効果がある、とかなりの数の政治・法学者たちは言う。「1990年から2018年の間に成功した10件の国家元首の弾劾例を見ると、法治主義や言論の自由などの項目において民主主義は侵食されていない。弾劾は国のリーダーシップの喪失を解決し、民主主義に新たな活力を吹き込んだ」。シカゴ大学ロースクールのトム・ギンズバーグ教授のチームは「ロサンゼルス・タイムズ」への寄稿でそう述べている。その10件の例の中には、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾も含まれている。同チームは、「弾劾手続きだけでも、ほとんどの大統領は政治的な目的のある外交政策などの物議を醸す行動を自制することになる」と付け加えている。
キム・ゴンヒ問題を避けて通れたとしても、危機を脱することはできない。「女史が公開の行動を自制すれば済む」とか、「特別監察官を任命しよう」とかいうような対応は、靴を履いて足の裏をかくようなものだ。問題の根源は、朴槿恵弾劾の教訓を胸に刻むことができず、国を率いる姿勢も能力もない人物を権力のみこしにただ乗りさせたことにある。保守政治勢力が考えるべきは、キム・ゴンヒ問題を避ける便法ではない。現政権の失敗を謙虚に認め、国民に希望を与える道を選択することだ。「やっと取り戻した政権なのに…」という未練を感じるには、尹大統領はあまりにも遠くへ行ってしまった。
(引用ここまで)
韓国の左派紙の極北であるハンギョレがユン政権に対して「もはや弾劾しかない」とするコラムを執筆。
外部の識者等ではなく、内部の大記者によるコラムですね。
大記者……ってなんなのかはあやふやなのですが、まあ「ベテラン記者」くらいのものだと思ってもらえればいいのではないかと。
「巡査長」みたいなものかな。
その大記者が「もはや弾劾しかない。よくても任期短縮だ」としている……のですが。
ま、実際に支持率は低迷しています。
韓国ギャラップでは20%、リアルメーターでは24.6%。
尹大統領支持率20%で最低タイ 与党と最大野党は30%で同率(聯合ニュース)
尹大統領、支持率24.6%…3週ぶり下落ストップ(中央日報)
不支持理由は夫人にまつわる疑惑と医療についての混乱。
ただまあ、それで弾劾にまで至るものなのかと考えると……だいぶ難しいかな、とも感じられます。
ハンギョレは左派政権であれば徹底擁護。保守政権であればどんな些細なことでもあげつらうのが原則です。
ムン・ジェイン政権ではあの所得主導成長政策を「いや、まだ分からないから見守ろう」って方針でした。
明らかにマイナスの影響が出てる段階でもそんなんでしたからね。
その一方でユン政権に対しては最初から対決姿勢を崩さずに攻撃一辺倒。
ただ、それでもこのタイミングで「弾劾」を言い出したのには理由があります。
すなわち、イ・ジェミョンの司法リスクが見逃しがたいものになりつつあるのですよ。
来月一審控えた李在明代表の裁判巡り大荒れの国政監査、判事弾劾を訴える共に民主議員にソウル高等裁判所長「これでは誰が裁判官をやりたいと思うか」(朝鮮日報)
「担当裁判官を弾劾するぞ!」と脅しながら裁判を受ける事態にまでなっています。
テジャンドン不動産再開発疑惑、北朝鮮送金疑惑、偽証教唆、公職選挙法違反と、イ・ジェミョンを追求するネタには事欠かない状況下。
どれかの裁判で有罪が確定すれば公民権停止で大統領候補として出馬することさえできません。
あと2年半、イ・ジェミョンが無罪でいられるかどうかはだいぶ難しい。
ただ、いまこの瞬間に大統領になってさえしまえばそうした追求は停止せざるを得ない(と左派は主張している)。
といったわけで、左派は相当に焦りながら「弾劾! 弾劾!!」と叫ばざるを得ない状況になっているのです。
ま、彼らには彼らの事情があるってことですね。