救急車で野菜を搬送…けが人搬送後3・4キロ45分寄り道
7月18日8時1分配信 スポーツ報知
救急車が搬送したのはけが人や病人でなく、野菜だった。大阪・堺市消防局北消防署(堺市北区)の男性消防士3人が今月5日に出動先から戻る途中、救急車で別の同僚の畑に立ち寄り、収穫した野菜を受け取っていたことが17日、明らかになった。受け取った野菜はトマト、キュウリ、ナスビ、シシトウの4種類。3人は「早く行かないと暑さで野菜が傷むと思った」と話している。
市消防局によると、3人は5日午後1時10分ごろ、堺市中区でのけが人通報を受けて、北消防署の出張所から出動。同36分に堺市西区の病院へけが人を搬送した。20分後に病院から引き揚げたが、向かった先は、病院から約3・4キロ離れた大阪・高石市の畑だった。
救急車の運転手を務めた消防士長(38)は当日朝、別の消防署の同僚から収穫した夏野菜を取りに来るように電話があった。これを同乗した消防司令補の隊長(38)に伝えると「構¥わへんよ」と許可したという。
その畑に向かう途中、普段と道順が違うことに気づいた消防司令補の隊員(36)は「そら、アカンでしょう」と止めたそうだが、結局はそのまま寄り道を決行。スーパーの袋に入れてあったトマト、ナスビ、キュウリ、シシトウの“新鮮野菜”を受け取り、出張所へ戻った。
ところが、救急隊員が野菜を救急車に積み込む様子を目撃した男性が堺市消防局に通報したことで、今回のことが発覚。3人に事実確認したところ、認めたという。搬送終了から出張所に戻るまで、通常の倍以上の45分を要していた。市消防局は「普通なら、20分もあれば戻ってくるんですが」と恐縮。この間に4件の119番通報があったが、北消防署管内の事案はなかった。
消防士長の当日の勤務は、5日午前9時から6日午前9時まで。畑所有の同僚から「畑のそばの作業小屋に置いておく」と電話で連絡を受けていたこともあり、3人は「早く行かないと暑さで野菜が傷むと思った」と話している。
市消防局は地方公務員法違反(職務専念義務違反、信用失墜行為)で、3人を処分する方針。