恐怖の「ハイブリッド個体」
佐藤さんの遺体の第一発見者である高橋さんは、こう語る。
「何年も前から、一般的なツキノワグマの倍ほどもある大型の個体を見たと、山の仲間たちは話していました。私たちは、ヒグマとツキノワグマが交配して誕生したであろう彼らを『ハイブリッド個体』と呼んでいます。
ヒグマの体格と獰猛な性格を受け継いだ個体が、秋田の山の中をウロウロしていると思うと、恐ろしくてたまりません」
スーパーKやその母グマ、そして佐藤さんを襲ったクマが「ハイブリッド個体」であれば合点がいく。いずれもヒグマ特有の「積極的な攻撃性」を持っているからだ。
ただ、クマとはいえ種の違う動物同士が交配を重ねることはありうるのか。動物研究家のパンク町田氏は、こう解説する。
「ヒグマとツキノワグマが交配する可能性はあります。そう考えると、今回の事件を起こしたクマにはヒグマらしい性質が2つあります。
1つは、捕獲した獲物に対する執着心が異様に強い点。もう1つは、積極的に走って人を襲った点です。このクマは、異なる種が交配をしたことで、ヒグマの攻撃力とツキノワグマの立体的な敏捷性という両者の特性を併せ持っている可能性も否定できません」
スーパーKの遺伝子を継いだ「ハイブリッド個体」が、本州全土に出没する日は近い