USスチール買収計画“バイデン大統領に判断委ねる” 米報道
2024年12月24日 13時46分
アメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収計画について日本製鉄は審査を続けてきたアメリカ政府の委員会から買収を認めるかどうかの判断が大統領に委ねられたとの報告を受けたことを明らかにしました。
バイデン大統領はこれまで繰り返し買収計画に否定的な考えを示していて、判断の行方が注目されます。
日本製鉄は2023年12月、アメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールを買収することで両社で合意し、アメリカ政府のCFIUS=(シフィウス)対米外国投資委員会が安全保障上のリスクに関する審査を進めてきました。
日本製鉄によりますと、委員会では審査の期限とされていた23日までに全会一致に至らず、買収を認めるかどうかの判断がバイデン大統領に委ねられたと報告を受けたということです。
欧米メディアによりますと、委員会ではリスクの有無についての意見がまとまらず、今回の買収によってアメリカ国内で鉄鋼の生産量が減少する可能性があるという指摘が出たほか、USスチールの経営陣にアメリカ国籍の人材を起用するなどとした日本製鉄側の対応が十分かどうか、意見が分かれたということです。
バイデン大統領は委員会の報告を受けてから15日以内に判断を公表することになりますが、これまで繰り返し買収計画に否定的な考えを示してきただけに判断の行方が注目されます。
日本製鉄「大統領が熟慮されることを強く要望」
日本製鉄によるUSスチールの買収計画に関して日本製鉄は「買収に関する判断は、アメリカ政府の対米外国投資委員会内で全会一致に至らず、バイデン大統領の決定に委ねられた」という報告を委員会から受けたことを明らかにしました。
そのうえで「今後、15日以内に大統領による最終決定が行われると認識していますが、その検討において、日本製鉄が国家安全保障上の懸念に対応するためにとってきたあらゆる措置と提示してきたさまざまなコミットメントが、USスチールを成長させ、アメリカの雇用を維持し、鉄鋼業界全体を強くし、ひいては国家安全保障を強化することについて、大統領が熟慮されることを強く要望します。日本製鉄とUSスチールは、買収のメリットを公正に評価してもらえれば、承認してもらえると強く信じています」としています。
USスチール「大統領が取り引きを承認し法律順守期待」
USスチールは「バイデン大統領が取り引きを承認し法律を順守することを期待している」とコメントしています。
そのうえで「今回の取り引きは、アメリカの最も緊密な同盟国の1つに拠点を置く企業による投資によってアメリカの国家的・経済的な安全保障を強化し、中国からの競争上の脅威に対抗するための提携を結ぶものだ」として意義を強調しています。