エヌビディアがサムスン電子を冷遇……韓国メディアは「台湾系のファンCEOが台湾企業を優遇しているからだ!」と非難
サムスンに何の問題があるのか……「エヌビディア、いったいどうしたんだ」 とざわめき(韓国経済新聞・朝鮮語)
サムスン電子のチョン・ヨンヒョン副会長など半導体(DS)部門の経営陣が昨年9月、NVIDIAのジェンスン・ファン最高経営者(CEO)に会って以来、国内半導体業界に変なうわさが流れた。 NVIDIA高位役員がサムスン電子経営陣の前で「サムスン電子が高帯域幅メモリー(HBM)顧客社に対する姿勢」に対する不満を提起し、「サムスン電子のHBM製品技術力」に対する憂慮を伝えたとのことだ。
NVIDIAがサムスン電子に非難を与えたのは初めてではない。 昨年2月頃にはNVIDIA職員がサムスン電子に電子メールを送り「サムスンのプロ精神失踪と嘘に非常に失望した」と指摘した。 昨年11月頃にはサムスン電子天安HBMパッケージングラインを実査したNVIDIA職員が酷評を残して帰った。 半導体業界ではNVIDIA側からサムスン電子に「高位役員が頻繁に変わって信じて事業できない」という不満を伝えたという話も出ている。
最近、ファンCEOが「公開された席」で話したサムスン電子に対する応援と激励とは180度違う雰囲気だ。 (中略)
ファンCEOの行動は、NVIDIAとサムスン電子がビジネス世界の甲乙関係だという点を考慮しても、一般的ではないという評価を受けている。 国内半導体業界では「サムスン電子に良くない感情を持っていたジェンスン・ファンが意図された行動ではないか」という話まで出ている。
ファンCEOが故国である台湾に接するのを見ると、韓国との温度差がすごい。 今年のドナルド·トランプ大統領の就任式にも行かず、台湾の日程を消化した。 16日、台湾に渡ったファンCEOはNVIDIA協力会社であり世界的パッケージング業者ASE子会社SPILの新規工場開幕式にNVIDIAとSPILロゴが並んで撮られたジャンパーを着て参加した。 (中略)
台湾系米国人であるファンCEOの「親台湾」の態度については理解できる部分があるという評価が出ている。 半導体業界ではジェンスン・ファンの「韓国パッシング」が過去にサムスン電子などから受けた問題のためだという話も出ている。 (中略)
半導体業界高位関係者は「台湾の浮上で韓国半導体産業に残念な点が多くなっている」として「メモリー半導体にファウンドリーなどシステム半導体を加え『AIハードウェア中心国家』になろうとした韓国の戦略がますます難しくなっている」と話した。 また別の関係者は「注目すべき点は台湾でAI産業生態系が拡張されているということ」とし「韓国企業が独歩的なAI技術競争力を備え顧客を誘致すること以外には方法がない」と指摘した。
(引用ここまで)
NVIDIAがサムスンを冷遇しているのではないか、とする韓国メディアの記事。
かつてサムスン電子からNVIDIAが受けた仕打ちが原因となっているのかもしれない……としているのですが。
具体的な話には言及していませんね。
ひとつ思い当たる部分がありまして。
NVIDIAから発表されたビデオカードのRTX5000シリーズが思ったほどの進歩を見せていない(RTX4000シリーズの性能から大きくジャンプアップしていない)のですが、その原因としてGDDR7の速度がそこまでではないことが挙げられます。
速度が本来予定されていたものの12.5%落ちとなっているのですね。
特にハイエンドで性能が伸びていないのはここに原因のひとつがあるのでは、とされています。
現状、サムスン電子がRTX5000シリーズのGDDR7を独占供給中。
このあたりは歩留まりや発熱を見て抑えている部分も少なくないとは思いますが。
ノートPC用のビデオカードではマイクロン製も採用するとの話。
なんともNVIDIAとサムスンの反りの悪さを感じさせます。
その一方でようやくHBM3eについてNVIDIAの認証を得られたとのニュースもあります。
エヌビディア、サムスンのAIメモリー8層HBM3Eを承認-関係者(ブルームバーグ)
ブルームバーグはサムスン電子のHBM3がNVIDIAのテストに合格しなかったことをすっぱ抜いて、それが正しかったなんてこともありました。
どうやらサムスンかNVIDIAの内部に「関係者」がいる模様。
今回こそは、ってところかな。
さて、こうしたNVIDIAからのサムスン電子冷遇を韓国メディアは「私怨」として扱っているのですが。
実際のところはどうか分かりませんけども。
韓国企業ではそうした怨讐が常日頃から行われているってことなのでしょうね。
だからこそ、こうして「サムスンを冷遇するのは私怨があるからだ」って新聞記事で書けるんでしょう。