宮中では公用語は中文。当然会話も中文だわな。
両班もせっかく賄賂で得た官職をライバルに奪われるかも知れないと、家庭でもせっせと中文で会話をしているだろう。妻や子とは中文で会話となるわけね。
子供は郷校で四書五経を中文で学ぶ。
では朝鮮語は誰が使うか?
両班の下位の召使は上司から片言の朝鮮語で命令を受けであろう。
「食事を支度」
「食事を片付け」
「残り物を食べてよし」
「野良に行け」「草を抜け」
「寝てよし」
つまり上流階級では中文による会話が成り立つが下層階級とは言語が通じない。
だから命令以外の言葉は不要
良人には農民や商人などがいる。そして賎民の類もいる。
彼らは朝鮮語を使っていたわけだが、簡単な言葉のやり取りだけで複雑な心情の吐露などはできない。
家庭でも夫は妻に「好きだ」「うれしい」程度の会話となり、複雑な会話は出来ない。
異なる階層でも細かな会話はせず、やはり上位のものが下位のものに命令をするだけの会話ね。
こんな状態だった朝鮮語が大変革した。
総監府が指導して大韓帝国が近代化を図ったのだが、その際に朝鮮語が大きく発展した。(日本語を参考に)漢字ハングル混じりの研究が始まったわけだ。
そして総督府の時代になって、学校教育の仕組みができあがり標準韓国語として文法や綴りを普及した。
これは貴族や旧良人、旧賎民の区別なく普及が成功したのだよ。
朝鮮時代までは支配階層は中文で読み書きをしており、被支配階級だけが単純な朝鮮語を使っていた長い時間が終わった。
そして100年前に貴賎の違いを超えて統一した朝鮮語が初めて普及したのだ。
めでたし、めでたし。