今回の撮像では、臼田宇宙空間観測所との通信中に探査機の カメラ取り付け面を「いて座」方向に向け、中間赤外カメラ(LIR)、紫外イメージャ(UVI)、 1μmカメラ(IR1)、2μmカメラ(IR2)を動作させて画像を取得しました。
動作させた4つのカメラのうち、UVIとIR1で撮像した画像中に星像が認められました。
「あかつき」のカメラは非常に明るい金星用に設計されているために 星像はかなり暗いものの、2~4等星のいくつかを同定することが出来ました。 画像に写っているのは「いて座」の一部ですが、 紫外線をとらえるUVI・赤外線をとらえるIR1が写し出した「いて座」は 人間の目とは見え方が異なっています。
人間の目で見ると、赤い星や青白い星など星によって少しずつ色が違います。 これは星の表面温度を反映していて、温度が高い星は青く、 低くなるに従って白→黄色→橙→赤と変化します。 あかつきのカメラは「紫外線」や「赤外線」という目に見えない光をとらえますが、 温度の高い青い星は「紫外線」を多く発生し、 比較的温度の低い赤い星は「赤外線」を多く発生します。 このため、UVIでは青い星を、IR1では赤い星を検出しやすくなります。 実際にUVI, IR1のそれぞれの画像を比べると、 一方で検出されていない星が他方では検出されているなど カメラによる違いが現れていました。
また、LIRおよびIR2に関しては、観測波長域や検出器温度状況から 今回の撮像条件では星が検出されないことが事前に予測されており、 それぞれの条件下で適正な画像を取得しました。 これらの撮像の結果から、現時点で各カメラが健全な状態であると確認しました。
JAXA>PLANET-Cニュース
http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/top_news.html#20101022
いて座撮像時のイメージ図

http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/images/top_news/20101008sgr/sagittarius_fromAkatsuki.png
紫外イメージャ(UVI)による画像

http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/images/top_news/20101008sgr/UVI_365.png
1μmカメラ(IR1)による画像

http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/images/top_news/20101008sgr/IR1_090N.png
観測位置での星図

http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/images/top_news/20101008sgr/starchart.png
地球から見た いて座(全体)

http://www.stp.isas.jaxa.jp/venus/images/top_news/20101008sgr/sagittarius.png