
なんせ、東海道新幹線は既に空港の直下を走っているのだ。御存知だろうか。
結論からいえば、「不可能」ではなく「不要」だから乗り入れないだけである。

ちなみに、現存する新幹線の駅で最も空港に近いのは、山陽・九州新幹線の博多駅だ。
福岡空港国際線ビルから博多駅までの距離は、わずか2000m。滑走路の全長より短い。

新幹線と京成線や京急線の直通運転も、技術的には不可能ではない。
ただ、直通させたところで「何かメリットはあるか?」ということなのである。


これは、KTXの釜山駅から仁川空港駅までの所要時間と同じ時間で移動できる範囲である。
1.東北新幹線の八戸駅(青森県)から京成線の空港第2ビル駅(千葉県)まで
2.山陽新幹線の岡山駅(岡山県)から京急線の羽田空港国際線ターミナル駅(東京都)まで
これらは、上野駅または品川駅での乗り換え時間を含め3時間45分程度である。

実際にこの区間を鉄道で移動する人はいないだろう。
大変面倒なだけである。

そもそも、国際線に乗り継ぐ場合はJALもANAも国内線が片道5000-6000円で乗れる。
1の場合は三沢空港からJAL、2の場合は岡山空港からANAに乗ればいいだけの話だ。
<三沢空港から羽田空港経由JAL乗り継ぎパターン(一例)>
三沢空港19:05→羽田空港20:25
羽田空港22:15→パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港04:00+1
羽田空港23:40→ホノルル国際空港11:40
羽田空港00:05+1→サンフランシスコ国際空港17:45
羽田空港00:05+1→シンガポール・チャンギ国際空港06:05+1
羽田空港00:30+1→ドバイ国際空港06:15+1
羽田空港00:40+1→バンコク・スワンナプーム国際空港05:00+1
羽田空港01:00+1→ドーハ・ハマド国際空港06:00+1
羽田空港01:25+1→ホーチミン・タンソンニャット国際空港05:15+1
<岡山空港から羽田空港経由ANA乗り継ぎパターン(一例)>
岡山空港07:20→羽田空港08:35
羽田空港09:55→マニラ・ニノイ・アキノ国際空港13:30
羽田空港10:05→ジャカルタ・スカルノ・ハッタ国際空港15:40
羽田空港10:25→パリ・シャルル・ド・ゴール国際空港15:45
羽田空港10:50→バンコク・スワンナプーム国際空港15:25
羽田空港11:05→シンガポール・チャンギ国際空港17:20
羽田空港11:25→フランクフルト国際空港16:35
羽田空港11:30→ロンドン・ヒースロー空港16:00
いずれも、最終目的地まで手荷物を預かってくれるので、羽田では手ぶらでよい。

さらに、日本の場合は主要都市空港から中・長距離国際線が発着している。
博多駅から関西空港駅まで、「のぞみ」と「はるか」で3時間45分だが、そんな移動はしない。
近くの福岡空港からアムステルダムなりホノルルなりバンコクなり、直行便で行けるのだ。
新大阪駅から成田空港駅まで、「のぞみ」と「N’EX」で3時間45分だが、そんな移動はしない。
近くの関西国際空港からローマなりニューヨークなりドバイなり、直行便で行けるのだ。

本を正せば、KTXが仁川空港に乗り入れるのは、新空港計画が思い通りに進まないからだ。
日本の場合は新たに計画しなくても、既存の空港が活躍しているので、可哀そうな限りである。
滑走路が現在1本と貧弱な福岡空港でさえ、国際線の発着が増加している。
一方、釜山金海国際空港からはDELTAもLufthansaも撤退。
もしかすると、韓国の東南圏新空港とは、福岡空港のことだったのかもしれない。