新幹線、時速400キロ JR東日本が車体軽量化
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGG22H0I_V20C14A8TJM000/?dg=1日本経済新聞 2014.8.26

新幹線の高速化に向けた技術開発が相次いでいる。東日本旅客鉄道(JR東日本)は大阪大学と協力して性能を維持しながら車体を軽くできる素材を試作。鉄道総合技術研究所などは高速化で問題となる騒音を防ぐ技術の実用化にメドを付けた。実現すれば現在は時速320キロメートルの最高速度を400キロメートルまで引き上げられる。2020年代の商業運転を目指す。
JR東の子会社である総合車両製作所(横浜市)と阪大の藤井英俊教授らは、軽いマグネシウム合金で車体を造る技術を開発した。合金をつなげる溶接技術を工夫し、強度が下がるのを防いだ。現在の車両に使うアルミニウム合金に比べて重さは3分の2になる。
車体が軽量化すれば現在は270〜320キロメートルの速度が同350〜400キロメートルに引き上げられる。大型の金属板で溶接試験をするなどして性能を確かめ、23年度をメドに実用化することを目指す。
高速走行による騒音対策も進む。鉄道総研はJR東と共同で、車体が載る台車から発生する騒音を抑える技術を開発した。台車に使う部品の表面を滑らかにして、空気が当たって生じる騒音をできるだけ減らした。小型の模型を作り風洞で試験したところ、騒音を抑えて高速化にメドが付いた。騒音対策ではこれまでパンタグラフや架線を中心に研究してきたが、高速化には車体を載せる台車や車輪の対策が必要になる。
鉄道総研は車軸に使う潤滑油の改良も進める。化学合成した炭化水素の油を開発し、420キロメートルで車軸が回っても軸受けの部品に摩耗や変形が生じなかった。JR各社と協力し、29年ごろの実用化を目指す。さらに高速化しても地震発生時に短い距離で停止できるブレーキの開発にも力を入れている。
