米新幹線、軽量車両認可へ テキサス州、JR東海の輸出前進
中日新聞 2015年12月1日
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015120102000065.html
JR東海が導入を目指す米テキサス州の高速鉄道計画をめぐり、米連邦鉄道管理局(FRA)が東海道新幹線で使われている軽量車両を認可する見通しとなったことが、関係者への取材で分かった。米国の従来の安全基準では、衝突に耐える強度を持つ重量車両しか認めていなかった。新幹線の参入を事実上阻んでいた車両問題が解決に向かうことで、JR東海の新幹線輸出計画は大きく前進する。
新幹線車両の重量は一両当たり四十四トン。高架などの専用軌道を走り、速度超過を防ぐ自動列車制御装置(ATC)も備える新幹線では、前後の列車や踏切などで自動車と衝突する危険がないとして、JR東海は軽量化を優先して車両を開発してきた。
しかし、米国の高速鉄道車両は平均七十トン。旅客用と貨物用の車両が同じ軌道を走り、道路との平面交差も多いことから、衝突を考慮して車両が設計され、日本の新幹線を大きく上回る重量になっている。
米フロリダ州の高速鉄道計画(二〇一一年に中止)でも、JR東海が売り込みを図った際、米当局が「衝突した場合の耐久性が足りない」と新幹線の安全性を疑問視した経緯がある。
関係者によると、事業主体となる現地企業のテキサス・セントラル・パートナーズ(TCP)がJR東海などの助言を受けながら、「テキサス州の計画は専用軌道を走るため、衝突の危険はない」と、車両の重量に関する安全基準を見直すように働き掛けていた。
その結果、FRAは新幹線の無事故の実績に理解を示し、軽量車両を認める方向で調整に入った。ただ、基準を緩和するのは、テキサス州の計画だけの特例にとどめるという。
