新千歳空港駅、路線改修へ 苫小牧・道東方面が直通に 22年の完成目指す
05/02 05:00

国土交通省がJR北海道の新千歳空港駅と周辺について、大規模改修の検討に着手したことが1日、同省関係者らへの取材で分かった。駅を千歳線の本線に組み込む形で苫小牧側に貫通させるほか、石勝線を接続する構想。実現すれば道東や苫小牧方面への接続の利便性が大幅に向上するほか、経営難にあえぐJRの増収効果も期待される。事業費は1千億円規模とみられ、早ければ2022年の完成を目指す。政府高官も構想を把握しており、検討が順調に進めば19年度の概算要求で調査設計費が計上される可能性もある。
構想では南千歳―新千歳空港間(単線、2・6キロメートル)について、苫小牧側への貫通のほか、複線化を行う。帯広・釧路方面に通じる石勝線の起点も南千歳駅から新千歳空港駅に変更する。
国交省は今後、JRの経営状況なども踏まえて事業主体や財源確保の調整を進める方針。国が主導し、課題となる財源は空港敷地内の工事も含まれることから、国の特別会計「空港整備勘定」の活用なども検討するとみられる。
1992年に開通した南千歳―新千歳空港間は、現状では本線から分かれた行き止まりの「盲腸線」。空港から札幌へは快速エアポートで直通で行けるが、道東方面や苫小牧・白老方面には南千歳駅での乗り換えが必要で、空港利用者の利便性が課題とされてきた。構想が実現すれば乗り換えが不要となり空港利用者の増加が見込めるほか、快速エアポートの本数増なども可能になるとみられる。
構想が浮上した背景にはJRの経営難もある。経営改善には不採算路線の見直しだけでなく収益性の向上も必要とされ、新千歳から各方面への利用者が増えれば「増収効果が期待できる」(JR関係者)。また、20年度に始まる新千歳空港など道内7空港の空港民営化にとっても、増加する来道客を運ぶ2次交通の拡充が不可欠。国はこうした観点からも改修の検討を進める。(広田孝明)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/185916/
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JR経営改善も狙い 新千歳空港駅、路線改修へ
05/02 05:00
〈解説〉国土交通省で浮上した新千歳空港駅周辺の大規模改修構想は、利用客の利便性向上に加え、不採算路線を多く抱えるJR北海道の経営改善への効果も狙いとしている。JRの経営改善には赤字路線見直しだけでなく黒字路線の成長も必要で、新千歳空港周辺の路線は2020年度からの空港民営化を背景に、利用増が期待されるためだ。
一方、1千億円規模とされる事業費の負担は今後協議されるが、捻出はJR単独では難しいとみられ、大半が国費となる可能性が高い。JRが道内各地で赤字路線見直しを進める中、改修への公費投入には経済効果などについて道民や国会の幅広い理解を得られるかがカギとなる。
また、財源確保に向けては、受益者負担の観点からこの路線で「加算運賃」が適用される可能性もある。実際、南千歳―新千歳空港間では開通した1992年以降、建設費用回収のため140円が通常運賃に加算されており、今後も数年続く見通しとなっている。
国や道は、道内7空港の運営を一括で民間委託する空港民営化後、来道観光客の大幅増を見込む。新千歳の構想が実現すれば、周辺路線の輸送力が高まり、広域観光の促進につながると期待される。道内の交通体系全体にも大きな影響を与えそうだ。(広田孝明)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/185929
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