江戸時代から愛され続けてきている、富山の「ますのすし」。青い竹の葉に包まれ、開けるとピンク色のすしが一面にぎっしりと詰められていて、とっても色鮮やか。県外では駅弁やお土産で親しまれ、地元では数多くの店の中からごひいきの味を見つけたり、家庭で作られたりするほど親しまれているふるさとの味。富山といわず県内外で広く愛される郷土料理の魅力を探りました。
▲全国的にもファンが多い富山のますのすし(写真提供:ますのすし本舗 源)300年の歴史を持つ富山の「ますのすし」。ひとくちにますのすしと言っても、作っているお店が富山県内で30軒以上!しかも各店舗でマスの肉厚度、酸味、酢でどれだけしめたか、あるいは生に近いか、ごはんの柔らかさなどの違いがあり、それぞれのこだわりがあると言われています。
そこで、ますのすしの老舗「ますのすし本舗 源(みなもと)」が運営する「ますのすしミュージアム」を訪れました。
▲ミュージアム入口では、公式・見学案内人「ますまる」がお出迎え
▲「ますのすし本舗 源」の前身「富山ホテル」のパネル
▲歴史はもちろん、これまでの駅弁の包装紙も展示されている
▲年代を感じる「駅弁ますのすし」の初期包装紙
▲中川一政画伯による現在のパッケージミュージアム内の「ますのすし伝承館」では、明治時代から変わることなく伝えつがれてきたますのすし作りを実際に見ることができます。
▲職人が3枚におろしたマスをさばいていきます全身真っ白な衛生服に身を包んだ職人が約4kgにもなる脂がのったマスを3枚におろし、骨を手作業で抜き、背の部分、腹の部分と分けて一枚ずつ丁寧にさばいていきます。
▲切ったマスに塩をふります続いてマスの切り身に塩がふられます。かたよらないようにまんべんなく、塩の濃度やふる高さなども考慮して手早く行われ、一晩寝かせてから酢でしめられます。酢でしめる時間もお店によってさまざまなのだそう。
▲新しい方法が取り入れられた広い工場で、次々と作られるますのすしミュージアム内の奥に広がる工場では、製造工程の一端をガラス越しに見学できます。丸いわっぱに手際よく熊笹の若葉が敷かれていく笹付けや、ますのすしを押す様子、パッケージ詰めなど、1日数千個ものますのすしがここで作られ、その日のうちに出荷されていくそうです。
抗菌作用のある熊笹を用いて、マスを酢でしめた押し寿司なので多少日持ちしますが、こちらのますのすしは製造から48時間以内がおいしい食べ頃とのこと。
▲スタッフが体験用のマスを酢でしめてくれます
▲ますのすしの作り方をやさしくレクチャーからっぽのわっぱに笹付けし、ごはんを詰め、マスを乗せていきます。「まず真ん中からマスの腹の部分を敷きます。その周りは背の部分を敷き詰めてください」と説明を受けて体験者一同オドロキ。食感を追及するために、マスの身が使い分けられていたんですね!
▲隙間が空いたらマスをちぎって詰めてもいいそうです
▲マスを敷いて笹で覆い、蓋をしたら自分のサインを
▲少量のますのすしなので40kgの重石を使用。この状態で約5分ほど圧をかけます
▲固定台を使用して竹の棒できつくはさみ、ゴムをかけて固定します
▲ちょっと小ぶりのマイ・ますのすしが完成!まさに作り立てのますのすしの出来上がりです。作ってから7時間たった頃がおいしい時間とのことで、こちらはお土産に持って帰ります。食べる前に30分ほど冷やすとさらにおいしいそうですが、冷やしすぎるとご飯が固くなってしまうのでご注意を。
▲予約なしで利用できる「お食事処 さくら亭」併設の「お食事処 さくら亭」ではやわらかな光が差し込む落ち着いた雰囲気の中、工場直送のますのすしをはじめ、季節の味わいをいただくことができます。
▲すしづくし御膳(税込800円/写真提供:ますのすし本舗 源)
▲季節御膳・春(税込1,000円/写真提供:ますのすし本舗 源)