えーと。
昔書いた、半分遊びのテキストが出てきたので、
貼ってみたりするんです。
暇で暇でしょうーがない時にでも、お目通しくださいませ。
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#01:地下のあそこ
「あそこ、どうやら新しいお店が入ったみたいですね」
他人行儀な言葉で、でも諦められない気持ちを滲ませながら、仲の良いバーテンダーがワタシに話しかけてきた。
「あ、あそこですか。そうみたいですね、薩摩なんとかって名前、もしかして芋焼酎専門店かもしれませんね。ちょっと期待ですね」
「どんなお店か、見てきてもらえません?」
そんな会話をしたのは、とある2階にあるBARでのことであった。
そのBARは1年ほど前に今の場所へ引っ越してきたのだが、実はその前に入っていた場所が、「あそこ」なのである。
ここで気が付けばよかったのかもしれない。
もし「あそこ」が普通のお店だとしたら、わざわざ客に行かせる前に、自分で行くはずなのである。
数日がたったある日、「あそこ」のすぐそばにあるラーメン屋で遅めの夕食をとった。
その道すがら、ふと覗き込んだ「あそこ」・・・。
雑居ビルのどてっ腹に空いた四角い穴の下、狭い階段を降りきった先にある赤い扉。
一度は行き過ぎたものの、好奇心がむくむくと湧き上がってきた。
その好奇心は足を階段へと向けた。
・・・あ!薩摩○○じゃない!
(注:店名は一部伏字とさせてください)
店の名前を読み違えていたことに気が付いたのは、このときだった。
遠くからしか見たことがなかったから、勝手に薩摩○○だと思っていたのだが、実はそのお店の名前は・・・
影摩○○。
影・・・、これはキケンな名前だ。
実はこの街には、ゲイBARと呼ばれる店が100軒以上あるという。そういう街を徘徊しているワタシには、その店の名前は一見して危険だと判断がついた。
だが好奇心はそれを上回ってしまった。
階段をそろりと下りる。
扉に手をかける。
半分も開けないうちに、中から伸びた手が扉を全開にした。
「いらっしゃーい。あら、初めてのお客さんね。どーぞ、どーぞ」
(気分が乗れば、続くんです)